風景のなかの環境哲学

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  • サイズ A5判/ページ数 251,/高さ 20cm
  • 商品コード 9784130130240
  • NDC分類 629.1
  • Cコード C1010

出版社内容情報

「景観」のもつ豊かさとは何か。生活する人びとの風景に対する「感情」「思い」「行為」といった価値にも注目し、環境づくりにおいて地域にふさわしい合意形成のあり方を探る。市民・行政・企業への提言。

内容説明

風景への人びとの感情、思い、行為に価値を見いだし、住民、企業、行政の対話による環境施策を提言。

目次

1 風景の向こうに見えるもの(景観と「空間の履歴」;河川空間と霞堤の思想;都市空間の想像力;都市環境の豊かさとは何か)
2 多様な価値の間の合意形成へ(空間の再編とコミュニケーションの組み換え;創造的合意形成;公共事業の新時代;「立場」を超える価値)
3 空間再編の思想(空間の意味論;環境思想のめざすもの;環境と公共性;空間のなかの歴史と身体)

著者等紹介

桑子敏雄[クワコトシオ]
1951年群馬県生まれ。1975年東京大学卒業。1980年同大学院人文科学研究科博士課程修了。南山大学文学部助教授、ケンブリッジ大学古典学部客員研究員、東京工業大学工学部助教授、フランス国立社会科学高等研究院客員教授などを経て、東京工業大学大学院社会理工学研究科教授。博士(文学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Junpei Ishii

2
本書は「風景のなかに、環境をめぐる価値の問題がその本質的な姿を示す」ことが基調となっています。風景が環境問題の結果として位置するのではなく、自然と人間のかかわりの本質として理解される、というのが本書の根本的な主張です。難解な箇所もありますが、環境、土木、都市、遺跡など土地に根ざした構造物を仕事の対象としている方にお薦めです。第二部「多様な価値の間の合意形成へ」は、まちづくりに興味のある方や行政職員に読んで欲しいと思いました。2013/08/03

れどれ

1
名目でしか成り立っていないようなまちづくり、景観づくり、自然保護などの批点をスパスパ言い切ってくれて気持ちいい。哲学および文学的な視点による身体論と空間論との結合を出発点に、あるべき環境施策を思想にとどまらせない実際の生きた運動として語っている。数々の理論を展開しているが、「空間の履歴」に最も惹きつけられた。空間の再編にあたっては、空間を第一に置くでもなく、人間を第一に置くでもなく、それぞれの履歴の結合を認識すること。コンセプトの達成を目標にしないこと。再編を担当する者には高度の文化的素養が求められる。2021/06/27

よこづな

0
ガマの原の美しさを感受するにはオオクニヌシノミコトを持ち出さないといけないことがわかった。笑うところではない。2012/05/20

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