出版社内容情報
死を念慮する人びとが集うネット空間には、「互助」の希望もあった。自殺予防の臨床心理学のひとつの研究・実践。
自殺の方法を示唆するいわゆる「自殺サイト」の問題の一方で,インターネットは誰にも自死への思いを打ち明けられない人が匿名で集うコミュニティとして,自殺を予防する互助の場としての希望を宿す存在にもなった.自らサイトを立ち上げる参加研究で,ネット時代の臨床心理学の研究と実践を試みる.
第1部 自殺とインターネットの関連
第1章 自殺予防におけるインターネットの可能性
第2章 インターネットと自殺に関する先行研究
第3章 インターネット・コミュニケーションに関する諸理論
第4章 本書の目的と構成
第2部 オンライン相互援助グループ運営に向けたウェブサイトの構築
第5章 インターネットで利用された自殺関連語の特性[研究1]
第6章 自殺関連行動と検索エンジン利用の関連[研究2]
第7章 自殺予防サイトの閲覧の影響[研究3]
第3部 オンライン相互援助グループの影響
第8章 自殺系掲示板の利用動機の類型とその影響[研究4]
第9章 書き込みの自殺予防効果の評価[研究5]
第10章 自殺掲示板の持つ自殺予防効果の構造[研究6]
第4部 オンライン相互援助グループの問題点
第11章 自殺系掲示板の問題点――利用者調査[研究7]
第12章 自殺系掲示板の問題点――管理者調査[研究8]
第5部 総合的な考察と今後の課題
第13章 総括と今後の課題
【著者紹介】
末木 新
末木 新:和光大学現代人間学部専任講師
内容説明
インターネットを介したコミュニケーションを、自殺予防に活かすことができるのか。自殺関連サイトの予防的側面に着目し、自らウェブサイトを立ち上げながら、ネット時代の臨床心理学の研究と実践を試みる。
目次
第1部 自殺とインターネットの関連(自殺予防におけるインターネットの可能性;インターネットと自殺に関する先行研究 ほか)
第2部 オンライン相互援助グループ運営に向けたウェブサイトの構築(インターネットで利用された自殺関連語の特性―研究1;自殺関連行動と検索エンジン利用の関連―研究2 ほか)
第3部 オンライン相互援助グループの影響(自殺系掲示板の利用動機の類型とその影響―研究4;書き込みの自殺予防効果の評価―研究5 ほか)
第4部 オンライン相互援助グループの問題点(自殺系掲示板の問題点:利用者調査―研究7;自殺系掲示板の問題点:管理者調査―研究8)
第5部 総合的な考察と今後の課題
著者等紹介
末木新[スエキハジメ]
1983年東京都に生まれる。2007年東京大学教育学部卒業。2009年東京大学大学院教育学研究科修士課程修了。2012年東京大学大学院教育学研究科博士課程修了、博士(教育学)。2012年より和光大学現代人間学部専任講師。臨床心理士(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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