出版社内容情報
★第63回毎日出版文化賞受賞。政治的暴力が美化される情動の論理を探る、表象文化論のスリリングな実践。好評を博した『都市の詩学』につづく意欲作。
目次
1 一九七〇年代のナチ・テロル・ロック―時代論(「ファシズムの美学」再考―スーザン・ソンタグ「魅惑するファシズム」;キッチュな黙示録―ハンス・ユルゲン・ジーバーベルク『ヒトラー、ドイツからの映画』 ほか)
2 権力の身体―政体論(権力の三つの身体―聖体から革命の身体へ;ギリシア幻想の身体―ヨハン・ヨアヒム・ヴィンケルマンと古代の模倣 ほか)
3 男たちの秘密―結社論(男性結社のエロス―三島由紀夫と結社論の諸問題;主権の秘密―オットー・ヘフラー『ゲルマン人の祭祀秘密結社』とその周辺 ほか)
4 建築と政体―表象論(建築空間の政治学―ミース、アールト、ル・コルビュジエ;近代というナルシス―ル・コルビュジエの遡行的問い ほか)
著者等紹介
田中純[タナカジュン]
1960年仙台市に生まれる。1991年東京大学大学院総合文化研究科修士課程修了。2001年東京大学より博士(学術)の学位取得。現在、東京大学大学院総合文化研究科准教授。主要著書に『アビ・ヴァールブルク 記憶の迷宮』(青土社、2001、第24回サントリー学芸賞受賞)。『都市の詩学―場所の記憶と徴候』(東京大学出版会、2007、第58回芸術選奨文部科学大臣新人賞受賞)など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。