日本の内と外

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  • サイズ B6判/ページ数 478p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784124901160
  • NDC分類 210.6
  • Cコード C1321

内容説明

「世界」の一員として生きるため日本が懸命に切り開いた道とは。

目次

第1部 列強への途―1853‐1918(「世界」への編入;「大国」の地位を賭けて)
第2部 共産主義の世紀―1917‐1991(共産主義という素晴らしい未来;革命を遠く離れて)

著者等紹介

伊藤隆[イトウタカシ]
政策研究大学院大学教授。1932年(昭和7)年東京生まれ。東京大学文学部国史学科卒業。東京大学大学院人文科学研究科国史専攻修士課程修了。東京大学文学部教授、埼玉大学大学院教授などを経て現職。近代史史料の編纂及び刊行にも数多く携わる。著書に『大正期「革新」派の成立』『昭和初期政治史研究』『近衛新体制―大政翼賛会への道』『近代日本の人物と史料』『牧野伸顕日記』(共編)『佐藤栄作日記』(監修)『鳩山一郎・薫日記』(共編)など多数
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

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筑紫の國造

7
日本近現代史研究の大御所、伊藤隆氏の一般向け著作。「付録」の上坂冬子との対談にあるように、参考文献に学術書はほとんど無く、回顧録や日記以外ではノンフィクション作品などが多い。そのため、学者の文章にありがちな「精確であるが生硬」という欠点を免れており、大変人間味溢れる、読みやすい文章になっている。「内と外」とあるように、第一部は西洋列強、二部は共産主義との関係を軸に歴史を辿る。顧みれば、日本の歴史は大雑把に言ってこの二つの勢力との関係に翻弄され、興隆と破滅を体験してきたのかもしれない。2018/10/04

AKa

5
副題の「日本の中と外」には「敵」というフレーズが隠されており、それは「外」はすなわち欧米の帝国主義ならびに黄禍論、「内」は共産主義であり、そうしたものに近代日本はいかに対抗したのか、という「物語(ナラティブ)」に則って書かれている。学術書は使わないという執筆方針や、つくる会への参加などを通じて、歴史学界の外へと出ようとした当時の行いではあったが、それは結局「左翼に支配された歴史学界」という紋切り型の非難の下、最低限の事実からすら離れた物語(ストーリー)を歴史とする風潮を作る要因ともなったのではなかろうか。2019/09/08

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