都市へ

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  • サイズ B6判/ページ数 426p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784124901108
  • NDC分類 210.6
  • Cコード C1321

出版社内容情報

文明開化、大震災、戦災、高度成長――江戸時代の遺産の上に、われわれは都市を構築できたのであろうか。文化的表現としての建築物から日本人のアイデンティティの軌跡を検証する。

内容説明

都市は単なる経済空間ではない。人が住み、文化の成熟する場所だ。

目次

プロローグ 都市における近代とはなにか
第1部 開国と首都(開国と開港;江戸から東京へ;土地の持ち方・使い方―東京(近代における三都論1) ほか)
第2部 近代における京・大阪(琵琶湖疏水計画とその展開―京都(近代における三都論2)
「阪神間」という土地―大阪(近代における三都論3))
第3部 新しい生活の出現(震災復興計画;郊外の成立)
第4部 戦後の展開(戦後の運命;都市は豊かになるか)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

メロン泥棒

1
都市の歴史とは都市計画の歴史ではなく、土地を持った地権者が作る歴史であるという著者の視点は非常に鋭い。住人が土地を持っていれば住人の意思が土地を作り、大地主が持っていれば大地主の意思、そして、投機のため売買されればその疵痕を残す。都市計画が生きたのは完膚無きまでに都市が破壊されたときだけだ。2011/03/05

miu_pal

1
著者が再三繰り返しているのは、都市の歴史は都市計画の歴史ではないということだ。「上から」の法律や計画によってではなく、地権者という都市の所有者たちの力が作用することで、都市はその姿を変貌させていく。そのような、幕末から現代に至る東京の変容を、著者は「江戸の遺産の食い潰し」と表現する。これは江戸ユートピア論を謳っているわけではない。そうではなく、それぞれ意味と特性を持ち、それなりの調和を見せていた江戸の土地を、当面の目的と機能のためだけに潰していった、その繰り返しが(続く)2010/11/30

Hisashi Tokunaga

0
近代都市建設の建築物が静謐よりも「明るい」建築でなければならなかったという。では何故武家屋敷は暗かったのか、いや暗くなければならなかったのか?この辺の考察が著者にはすっぽり抜け落ちていないか?建築にはその時代のその建築物固有の理念が埋め込まれているのであって、後の時代を想定して建築されるのではないだろう。池袋サンシャインビルが床ー天井間が低すぎて90年代のOA床化に大いに不自由した。そして今は?ゲニウスロキを再発見する力が求められているとの著者の指摘は優れている。(2014・4記)

杞人

0
著者は通勤地獄に何か恨みでもあるのか、日本の都市が職住近接の思想がないことを再三指摘する。しかし、なぜ田園都市構想がそのまま日本に導入されなかったのかの考察がちょっと足りない気がした…のだがこの不満は15巻の「新技術の社会誌」で解消された。2010/11/29

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