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出版社内容情報
王朝の物語絵巻から中世の合戦絵巻、縁起絵巻などに至る日本の代表作品を網羅。絵・詞ともすべてをカラー版で収載。
内容説明
良弁僧正による寺の草創、紫式部伝説、親王の病気平癒ほか本尊の霊験や事蹟を鮮やかに描く縁起絵巻の秀作。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ヴェネツィア
352
第1巻~3巻は鎌倉末に描かれたが、全7巻になったのは江戸時代の1805年と、随分息の長い絵巻である。石山寺は『枕草子』にもその名が見えるばかりか、紫式部が『源氏物語』を執筆したところともされている名刹。縁起によれば、この寺は良弁が比良明神の託宣を受けて開いたとの由であり、絵巻の始まりがこれである。興味深いのは、これに続く場面で寺の造営が描かれるところ。職人たちの道具や働く様子が実に生き生きと描かれている。以下は宇多法皇をはじめとした貴顕の行幸や道綱の母が登場するなど、その絶大な権威の表象に事欠かない。 2021/05/22
AR読書記録
3
石山寺に関する説話や記録をまとめた絵巻。石山寺は実家近くなんでわりに身近な存在だったけど、紫式部以外に知ってる話はなかった、というのはちょと恥ずかしいな。また龍王たちが続々現れたという池とか、見に行ってみたいな。絵は、東征伝で想像の中国の描写を見たあとでは、安心して見ていられるというか、昔の風俗はこんなやったんやなぁと思いながら見て、楽しい。飼い猫がいるんだけど、首輪で玄関先に繋がれている。裏手から引き込まれた手水の樋のそばに植木鉢がそっと置かれていてみやび。室内の襖や衝立に描き込まれた絵がまた華麗。2015/05/19