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中公文庫
福澤諭吉―その報国心と武士道

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  • サイズ 文庫判/ページ数 234p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784122057999
  • NDC分類 289.1
  • Cコード C1123

出版社内容情報

歴史の転換点に立ち、日本と西洋双方の臨界を見極めつつ、精神の平衡をとり続けた思想家。丸山眞男ら戦後知識人が描いた福澤像の歪みを解体した名著

内容説明

幕末・明治という歴史の転換期に立ち、日本と西洋双方の臨界を見極めつつ、それでも精神の平衡をとり続けた巨大思想家の真像を描出。本書は丸山眞男ら戦後知識人が描いた福澤像の歪みを徹底的に解体し、福澤理解に新たな地平をひらいた名著である。

目次

第1章 徳義
第2章 武士道
第3章 報国心
第4章 自由
第5章 民主
第6章 国家
第7章 知識人

著者等紹介

西部邁[ニシベススム]
1939年3月、北海道生まれ。1964年、東京大学経済学部卒業。東京大学教養学部教授などを経て、現在、雑誌『表現者』顧問。著書に『経済倫理学序説』(吉野作造賞)『生まじめな戯れ』(サントリー学芸賞)ほか多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ドクターK(仮)

5
丸山眞男を始めとする戦後の進歩的知識人によって、福沢の思想が大きく歪められてきたと著者は言う。その批判は非常に手厳しく、思想的に偏った色眼鏡を通して福沢を読んでいた彼らに対する著書の怒りが伝わってくる。本書ではそうした色眼鏡が外され、福沢が報国心や徳を重んじていたことなど、武士的な側面が多分にあり、そのことが福沢の思想や理論を魅力あるものにしていると指摘する。福沢の原典はいくつか読んだことはあったが、そうした武士道的な側面や、境界人や社会学者としての相貌を知ったことで、さらに福沢の本を読みたくなった。2015/09/01

鴨長石

0
あまりに丸山をこき下ろす表現が多すぎてやや辟易した。しかも本書は丸山の死後に書かれたものであり、反論できないタイミングでの出版だったのだから尚更だ。とはいえ、丸山らが今まで軽んじてきた(あるいは解釈をねじ曲げてきた)福澤の「境界人」的側面や武士道的側面に光を当てた功績は揺るがない。このような誤読や解釈違いが起こるのは、日本の思想家は論理を積み上げるよりも思いつきで語る傾向があるためだろう。それはそれで価値があり面白いと思うが、世界的に評価される思想家がほぼ皆無であることと無関係ではないはずだ。2020/10/23

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