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中公文庫
空白の実験室―渡辺淳一メディカル・セレクション〈2〉

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  • サイズ 文庫判/ページ数 289p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784122057074
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C1193

内容説明

一つの医局で、教授と助教授が立て続けに亡くなった。二人の死にはある共通点があったのだが…。表題作ほか、ある事故がきっかけで明らかになる妻のももうひとつの顔を描く「血痕追跡」など、医療と男女の愛憎を、比類のないリアリティをもって描き出す五篇を収録。

著者等紹介

渡辺淳一[ワタナベジュンイチ]
1933年北海道生まれ。医学博士。58年札幌医科大学医学部卒業後、母校の整形外科講師をつとめるかたわら小説を執筆。作品は初期の医学を題材としたものから、歴史、伝記的小説、男と女の本質に迫る恋愛小説と多彩で、医学的な人間認識をもとに、華麗な現代ロマンを描く作家として、常に文壇の第一線で活躍している。70年『光と影』で直木賞受賞。80年に『遠き落日』『長崎ロシア遊女館』で吉川英治文学賞受賞、2003年に菊池寛賞受賞など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

まめねこ

5
どの作品も色々な意味で怖くて、面白かった。「空白の実験室」は、プロの鮮やかな手腕に鳥肌が立ち、「酔いどれ天使」は、想像通りだからこそ嫌な気分になり、「血痕追跡」は、悲惨な出来事が起こり過ぎで、ゲンナリした。「脳死人間」は、意識がなくても、そこに居ると言うだけで有り難い。だからこそ悲しい。「黄金分割」は、結局最後は同じになる運命なのか・・・と、納得してしまった。2016/12/13

Ryoko

1
たぶん,この短編集2回以上は読んでる。松本清張のミステリーと渡辺淳一の短編医療物は処分できない。また読みたくなるので。この短編集も面白かった。リアリティーがあるし。同じ医局の教授、助教授が続けて白血病で死亡。骨は濃厚な放射能に汚染されていた「空白の実験室」が一番印象に残った。1968年の作品で植物状態になった夫を妻が介護する「脳死人間」。昭和40年代にもう、どんな状態でも助ける医療が出来上がっていたんだなぁと思った。誰も幸せじゃないのに。時代背景は昭和なのに、古さを感じませんでした。2019/03/10

sachidoremi

1
事故や、病気で、意外な事実に遭遇することがある。 亡くなって初めて分かることもある。 実際にありそうな、、、なさそうなプチ事件を集めた短編集。 重い内容のものも軽いタッチで書かれているので、とても読みやすかったです。2012/12/25

ニャンコろ

0
人間は色々な顔がある。 複雑でもあり、また、単純でもある。善でもあり、悪でもある。正直でもあり、利己的でもある。 それが織り重なり紡がれて人間ドラマが生まれる。 この本も鋭い切り口で、そのリアリティあるドラマをみせてくれる。2014/07/04

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