中公文庫
わたしたちはどこから来てどこへ行くのか?―科学が語る人間の意味

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  • サイズ 文庫判/ページ数 187p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784122054844
  • NDC分類 114
  • Cコード C1195

内容説明

わたしとは何か、人はなぜ生きるのか―?宇宙や生命の歴史の中ではささやかな存在かもしれないけど、ひとりの人間として生きていかなきゃならないし、で、ついつい考えてしまうあんなこと、こんなこと。進化生物学の立場から考えてみた、人間と環境のこれまでとこれから。ビジョンを持って行動するための、ひとつの指針としての科学的思考。

目次

1章 ぼくって誰?わたしって何?
2章 なぜ人は生きるのか
3章 仲間そして社会
4章 なぜ人を好きになるのか
5章 感じる。伝えたい…
6章 不安定なわたしたち
さあ、書を持って街へ出よう!―もっと勉強したい人のために

著者等紹介

佐倉統[サクラオサム]
1960年、東京都生まれ。東京大学文学部心理学科卒業。京都大学大学院理学研究科博士課程修了。チンパンジーの社会生態学で理学博士号を取得。横浜国立大学経営学部助教授などを経て、東京大学大学院情報学環教授

木野鳥乎[キノトリコ]
東京都生まれ。イラストレーターとして広告・出版・グッズデザインなどの制作にかかわる一方、2001年頃からKINOTORIKO(きのとりこ)名で絵本作品を発表しはじめる。03年、04年、ボローニャ国際絵本原画展入選。09年『わたしの優しい死神』のフランス語版“Tendre est La Mort”が、ベルギーにてLIBBYLIT賞(最優秀仏語絵本賞)を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

へくとぱすかる

40
きわめて平易に、生物学の立場から、人間の生きている意味を考えさせてくれる。生物は遺伝子の乗り物、という段階を超えているのがヒトであり、発達した脳と遺伝子の要求との違い、現に生きている個体と子孫を作っていくこととのギャップに、著者は人間の悩みの原因を見いだしている。それをどのように埋めていくかは、政治家や文化人ではなく、他ならぬ一般の私たち自身の課題だろう。2017/06/03

ダージリン

4
人間・生物の進化を踏まえながら、人間がどう生きていけばよいかをアドバイスしているような本。そもそも人間が思い悩むのも、社会に差別が存在するのも、人間・社会が生存競争を生き抜くためにそのように進化してきたから。そういうものだと知って深刻になるのはやめましょう。より良く変えていくことも可能なのですよ。といったスタンス。子供向けなのかも知れないが、もう少し突っ込んだ内容があっても良かったのではと思う。2019/08/23

Hatann

3
進化論の観点から子供向けを想定したような文章・イラストをもって人間の意味を説明しようとした本である。遺伝子に加えて模倣子を説明している。ただし、模倣子をもってしても「わたし」がどこへ行くのかを説明しきることは難しい。いくばくかの模倣子の伝達をもって満足すべしというのもその通りなのだけど、そこは悟りきれるものではないだろう。「わたし」なるものは脳の自己保存欲求の裏側にある滓のようなものにすぎないものの、改めてなかなかに厄介な代物であることを感じる。更なる理解のためのいくつかの本を紹介している。読んでみたい。2018/10/18

Ko

1
脳とは遺伝子とは、国とは、生きる意味などの惹きつけられる事が他の本からちょっとずつ大事そうな所を抜き取って、簡略化してるだけで、分析も自分の意見もほとんどなく説明してるだけので、大事な所が伝わって来ない感じがする。 読み易いけど、内容はない。 子供向けにしても、内容が浅すぎると思う。

shin

1
遺伝子が個体を用いて自己増殖を図ろうとするのが生命活動の本質であるというリチャード・ドーキンスの「利己的な遺伝子」に概ね従った言説であると考えられる。進化をキーワードとするとこのような生命観があるのかもしれないが、自らの意識があるという感覚から見た生命観もあるのではないかという思いもあった。2013/01/15

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