中公文庫<br> 太平洋戦争のif(イフ)―絶対不敗は可能だったか?

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中公文庫
太平洋戦争のif(イフ)―絶対不敗は可能だったか?

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  • サイズ 文庫判/ページ数 339p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784122053298
  • NDC分類 210.75
  • Cコード C1121

内容説明

真珠湾、ミッドウェー、ガダルカナル、レイテ、本土決戦―太平洋戦争の重要な各局面における「イフ」を論じることで歴史の真実に迫る。厳密な史料分析をもとに第一線の研究者たちが挑んだ、意欲的な太平洋戦争史。

目次

1 絶対不敗態勢は可能だったか―機雷堰に守られて
2 日ソもし戦わば―関特演の夢は
3 真珠湾攻撃三つの想定―奇襲か強襲か
4 幻の北アフリカ進攻作戦―エルサレムで握手を
5 ミッドウェー海戦の“イフ”―勝利の条件
6 重慶進攻作戦―宮崎少将、突進す
7 ガダルカナル戦に勝機はあったか―飛行場奪回の方程式
8 栗田艦隊、レイテ湾に突入す―火を吹く「大和」の主砲
9 日本本土決戦となれば―犠牲者は数千万人?
10 米本土上陸作戦の幻―ロッキーを望んで

著者等紹介

秦郁彦[ハタイクヒコ]
1932(昭和7)年、山口県生まれ。1956年、東京大学法学部卒業。ハーバード、コロンビア大学留学を経て、防衛研究所教官、大蔵省財政史室長、プリンストン大学客員教授、拓殖大学、千葉大学、日本大学教授を歴任。法学博士。1993年菊池寛賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

№9

30
序文や後書きで、歴史のイフを考察することの意義や巷にあふれるトンデモ“イフ”本と本書は断じて違うと、殊更に強調している。扱っている10の局面のうちの幾つかは興味深かったが、幾つかは興ざめもした。過去のミスについて二度と同じミスをしないための考察と対策を立てることは大事なことだが、「こうしておけば、こうなったのに」と考えることは、その道の専門家が科学的知見に基づいて言っているとしても、妄想の域を出ない。人間の思考は無限であり自由奔放でいいのだから、言い訳せずに殊更にそんなことを強調せずとも良いのにと思った。2015/04/01

鐵太郎

9
面白い試みだし読んでいて楽しめましたが、浅学の身ながら突っ込みます。「史上初めて」と言われますが、このたぐいの「イフ」なら、歴史解説書や入門書、出来のいい歴史仮想戦記などで何度も見ていますよ。そういう意味で、新鮮味はありませんでした。ちょっとがっかり。仮想戦記としてなら、もっと出来のいいものはいくつもあったし、それなりに楽しめたもの。この程度では、今さらどうもね。そうそう、旗振り役と思われる半藤一利さんが書いていないのは、どういう意味なんだろうなぁ。うーむ。2010/11/01

tsuyoshi1_48

4
太平洋戦争の10のトピックについて、分岐点となる事象が変わればどのような結果が生起したかを考察。戦記風のものから、図上演習で再現したものなど、著者により味付けが異なりユニークです。本土決戦の章は、実際に発生していないとはいえ「死者数千万人」などというワードを目にするにつけ、重い気持ちになります。一方、米国上陸作戦での、「サンディエゴの内陸20kmで侵攻は頓挫、ロッキー山脈を眺めつつ退却」という顛末にも納得。2010/07/27

sfこと古谷俊一

4
日本以外の史料をあんま当たってる気がしない(特にソ連)と思ったけど、特に前半、元々は1985年の雑誌記事とあって、まあ仕方ないかなと。旧軍の図上演習を再現してみた記録なんかもあって、そのへんは面白かった。図演には当時シミュレーターの編集長だった鈴木銀一郎氏も参加していたりする。2010/07/07

YS-56

3
図上演習を行っての真珠湾・ミッドウェイの検討作業が興味深かったです。2011/08/19

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