中公文庫
哲学・航海日誌〈2〉

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  • サイズ 文庫判/ページ数 259p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784122053007
  • NDC分類 104
  • Cコード C1110

内容説明

現代日本哲学の旗手が等身大の言葉で、行為の意味、言語の意味に迫った画期的論考。

目次

行為の意味(行為のアポリア;身体と環境;意図の在りか;行為の構造;理解と裁き;殺害時刻問題;行為における身体;行為する他者)
他者の言葉(コミュニケーションという行為;グライスのパラドクス;根元的解釈;デイヴィドソンの「墓碑銘」;意味と使用;常識という神話;解釈かゲームか;言語ゲーム間コミュニケーション)

著者等紹介

野矢茂樹[ノヤシゲキ]
1954年(昭和29年)、東京に生まれる。1985年、東京大学大学院博士課程修了。北海道大学文学部助教授を経て、東京大学大学院総合文化研究科教授。専攻は哲学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

大道寺

2
最近長々とまとめる時間も気力もないので、漫画とかと同じように簡単に感想を書く。楽しく読んだ。規範の岩盤は社会的欲望にあり、もしその欲望から解脱すれば意図・意志・行為といったことからも解脱することになるだろう、という所を読んで、是非ともそんな解脱をしたいと思った。2014/03/22

てほら

1
「よし、メモを取りながら読もう!」そう思い立ち、一巻を通読。結果。ゼミでの私の報告で難破して沈没。冷たい海へと放り出されてしまった。その原因を分析したところ、二つ見つかった。一つ目は、手段の目的化。二つ目は偏見。前者は理解するためにメモをとっていたはずが、「あれれ?いつのまにかメモを取ることに集中している。。。」というやつである。後者は、「哲学の本なのだから小説を読むときのような軽い読みでは歯が立たないだろう。」という思い込みだ。一巻を読んでの感想のようになったが、最後に一言。この本はオモシロイ。2014/05/18

void

1
【★★★★☆】文庫化にあたり、(特に専門家以外に配慮した)手直しあり(あとがき)。大雑把に主客の問題と捉えると、どちらか片方に振りきれるのではなく、(言うまでもなく結論として)中間地点にラインが引かれる。アスペクト論(『Ⅰ』)がわかりやすいが、ズレが謎を答えをゲームを立ち上げ、収束していくダイナミズム(根源的規約主義)。『Ⅰ』より難しい。しかしこの「旅」はやはり、面白い。 2012/09/04

ひだりかわ

1
野矢先生が2003年当時「学生に一番読んでほしい」と言っていた本書をようやく読み終わった。この本は主張に向かってロジックを組み立てているわけではないので、論文ではない。その思索の流れは、航海と呼ぶのに確かにふさわしいかもしれない。思いつくままに進んで行くように見えて、全体が関連し合っているのも面白い。内容としては、我々の感覚からあまりにも離れている哲学的議論を正していく作業にも見えた。特に根本的規約主義を軸とする、無限後退を退ける議論は非常に強く同意できた。→つづく2010/09/03

Bevel

1
「可能な障害と調整の物語」が紡がれることによって、意図は遂行的に、回顧的に、決定される。問いこそが意図を形成する。そして、意思こそが意図を遂行する。表現された意図を三人称から観察したものが、行為である。他人を理解するために「寛容の原理」が必要である。身体は、力能と責任を持って、行為を制限する。と、まとめてみた。2010/05/16

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