中公文庫<br> 双調 平家物語〈1〉序の巻 飛鳥の巻

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中公文庫
双調 平家物語〈1〉序の巻 飛鳥の巻

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  • サイズ 文庫判/ページ数 339p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784122051430
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C1193

出版社内容情報

中国の叛臣伝から説きおこし、飛鳥・平安時代の政争の歴史も織り込みながら、「平家」を新しい視点で描く、「栄華」という幻想に憑かれた男達の物語。

内容説明

これは、「栄華」という幻想に憑かれた男達の物語である。話は、平清盛から始まらず、その栄華の原型を作った藤原氏、更には、本朝が範とした中国の叛臣伝から始まる。秦の趙高、漢の王莽、梁の朱〓(い)、唐の安禄山。彼等は真実、叛臣なのか。そして、万世一系の我が朝に、果たして真実、叛臣はあるのか。

目次

序の巻(大序;叛臣伝;賊臣佞臣;女禍;安禄山 ほか)
飛鳥の巻(大織冠;御位談議;入鹿暴虐)

著者等紹介

橋本治[ハシモトオサム]
1948年東京生まれ。東京大学文学部国文科卒。77年『桃尻娘』で講談社小説現代新人賞佳作。以後、小説・評論・古典の現代語訳・戯曲・エッセイ等、あらゆるジャンルに精力的な執筆活動を行う。96年『宗教なんかこわくない!』で新潮学芸賞、2002年『「三島由紀夫」とはなにものだったのか』で小林秀雄賞、05年『蝶のゆくえ』で柴田錬三郎賞、08年『双調 平家物語』で毎日出版文化賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

優希

70
『平家物語』とはいうものの、中国の王朝から物語は始まります。そして奈良時代の飛鳥へ。平家のことはまだ触れていませんが、十分楽しめました。平家が出てくるのはもう少し先になるのでしょうか。楽しみに読みます。2019/05/18

igaiga

16
平家物語を読んでみようと思ったものの、まさかの中国からスタート。そしてようやく舞台が日本に移ったら蘇我氏登場。まぁ藤原一族を書きたいらしいが、平家物語ってすごいなという印象。2024/04/01

りー

7
清盛さーん、と思って手にしたのに、ん?何故、巻頭に漢王朝の系図と、唐王朝の系図が載っている?と思ったら、えー、始まりはもっと前で、始皇帝からでした。でも、結果的に、唐の則天武后→玄宗→粛宗→代宗っていう一番知りたかったところに頁を割いて分かりやすく書いてあり、ラッキーでした。(空海はそんなバタバタの中、ちゃっかり密教の相伝受けちゃったのか。)大和に話が戻るのはこの巻の終わりの方で、蘇我氏から。藤原氏の前に押さえるのはわかるけど、清盛さんへたどり着くまでにあと8巻かかるって、マジか・・・と呟く。がんばろう。2018/08/31

小鈴

5
祇園精舎の鐘の声には、諸行無常の響きあり、沙羅双樹の花の色には、盛者必衰の理をあらわすという。奢れる者も久しからず、猛き者も遂には滅びるという、その盛衰の例証と挙げられた唐土の叛臣達。序の巻では、これら叛臣の歴史を語るのだが、彼の朝の話を読んで、既に呆けてしまった。我が朝の話、藤原家の起こりを語るため飛鳥の巻にようやく入ったが、全16巻を読み終えたら、魂が抜けてしまうんじゃないか!?楽しみであり、怖くもあり(笑)。2010/06/06

のんき

5
なんで「唐の禄山」が奸臣として取り上げられちゃうの?と「祇園精舎」への疑義というか抗議というか、安禄山への思い入れ全開(と私には受け取れた)で始まる平家物語。「異朝」の出来事を描写しながら「本朝」とのつながりも提示していく「序の巻」、長い物語の導入部としてなかなかスリリングでした。「近く本朝を窺う」には蘇我氏から書かなければ、という方針になったのも納得。2010/02/20

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