中公文庫
軍国太平記

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  • サイズ 文庫判/ページ数 356p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784122051119
  • NDC分類 210.7
  • Cコード C1121

内容説明

なぜ二・二六事件が起こり、日本は破局に突き進んだのか、敏腕新聞記者が伝える暴走した陸軍内部事情。

目次

宇垣時代(田中義一と上原勇作の対立;四個師団減少と宇垣閥結成 ほか)
皇道派時代(若槻内閣の崩壊;荒木陸相、真崎参謀次長出現 ほか)
反皇道派時代(軌道に乗った林軍政;青年将校と林軍政 ほか)
二・二六事件(事件の内幕をのぞく;決起の趣旨と叛徒の要望 ほか)

著者等紹介

高宮太平[タカミヤタヘイ]
1897年、福岡に生まれる。大正日日、読売新聞を経て朝日新聞社入社。1920から30年代にかけて陸軍記者随一の存在として活躍。満州支局次長を経て、1942年には京城日報社長に就任。その後、内閣情報局嘱託も務める。1961年死去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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CTC

12
中公文庫10年刊。初出は51年酣灯社、71年には原書房から再刊されている。著者は30年代に朝日の陸軍担当記者として活躍した高宮太平。実際一読すれば『昭和史発掘』のプロットなども相当にこの人の著作に影響を受けたと感ずる。私は最近『渡辺錠太郎伝』を読み、著者が陸軍首脳らとかなりの信頼関係を築いていた事を知ったが…筒井清忠センセイの解説によると、著者は“統制派”寄りの立ち位置にあったという。公正な筆と思えるが、“グズ元”とか“便所の扉”と揶揄される杉山元に「目をかけられ」取材網を広げたとの話、少し割引かねばか。2020/03/05

ネコ虎

8
陸軍の派閥争いを人事面から記述したもの。派閥それ自体の主張をほとんど説明しないから、単に出身と親分に気に入られたがどうかだけの無意味で馬鹿げた派閥争いにしか見えない。会社の派閥争いもそんなものかもしれないが、軍閥にはもう少し理論面・方針の違いもあるはずなのにそういうことに著者はまるで関心がない。だから高級軍人がみな馬鹿にみえてくる。そうかもしれないが、それだけと済ましてしまうのはやはりミスリードしてしまう。皇道派の荒木、真崎は策士の印象が強く、教育総監渡辺錠太郎が硬骨漢であることがわかった。2017/05/11

itosan04

2
源氏と平家の戦いは元祖「太平記」だが、この軍国太平記はスケールダウン旧軍内の「皇道派」と「統制派」の骨肉の争い。如何せんショボイのは仕方ないとしても、酒臭い話ばかり。酒酒酒って何なんだろう。国家国民そっちのけで何かというと飲みまくる旧軍の将校たちにあきれた。2016/04/30

ポン・ザ・フラグメント

2
統制派サイドの人が書いた本。皇道派のことがボロクソに書かれている。この本で真崎大将のことが悪く書かれているのは当然だが、二・二六事件関係の本で彼のことを良く書いているのを読んだことがない。しかし、死んだ後も知らないん人にまで悪口を言われる人生というのもどんなものかな。 2013/03/27

ELW

0
上原、宇垣、荒木らの派閥人事の気持ち悪さに辟易した。筒井清忠氏の統制派と皇道派についての解説が非常にいい。『永田鉄山 昭和陸軍「運命の男』を読んでおいてよかった。2017/01/05

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