中公文庫
にぎやかな天地〈上〉

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ 文庫判/ページ数 413p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784122050129
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C1193

出版社内容情報

謎めいた老人から「日本の優れた発酵食品を後世に伝える本」の制作を依頼された青年編集者・船木聖司は日本各地を取材し、糠漬、熟鮓、鰹節、醤油など微生物の偉大な営みに魅せられていく。

内容説明

三十二歳でフリー編集者の船木聖司は、謎めいた老人・松葉伊志郎の紹介により、豪華限定本の編集・製作を手がけている。今回の依頼は“日本伝統の発酵食品”を後世に伝えるための本であった。一方、祖母が遺した「ヒコイチ」という言葉の正体や、ある事故で父親を死にいたらしめた男の消息が判明し、聖司の周辺はにぎやかに動き始めるのだった。

著者等紹介

宮本輝[ミヤモトテル]
1947年兵庫県神戸市生まれ。追手門学院大学文学部卒。77年『泥の河』で太宰治賞、78年『螢川』で芥川賞を受賞する。87年には『優駿』で吉川英治文学賞受賞。2003年刊行の『約束の冬』では平成15年度芸術選奨文部科学大臣賞を受賞した(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

カブ

18
「勇気ってのは、自然に湧いてけえへんよ。いつも勇気凛々なんて人間、いてへんわ」「勇気は力ずくで、えいや!っと引きずり出す以外には、出しようがないねん。勇気を出そうと決めて、なにくそ、と自分に言い聞かせて、無理矢理、自分の心のなかから絞り出したら、どんな弱い人間の中からでも、勇気はでてくるねん」それは、その人が求めていなかった別のもの、「思いも寄らない凄い知恵と、思いやる心」が自然について来る。なるほど・・・・。2014/06/08

とも

12
発酵食品をテーマにしているがその実本流は宮本輝得意の死生観に置かれていますね。神戸、京都、和歌山と馴染みの深い土地が今の所主要地としてガンガン出てきているのでとても読みやすい。この本を読んでて毎晩毎晩糠漬けか食べたくなったので、自分でも漬けてみる事に。さぁ、お姉ちゃんの恋愛はどう進むのかな。下巻へ。2016/04/12

こばきよ

10
テーマの「発酵」みたいな、なかなかゆっくり進む感じで、いい感じに深さがあります。2010/06/25

rikako

8
無性に漬け物が食べたくなる(笑)。感想は下巻で。文庫を古本屋で買ってすみませんm(_ _)m2014/09/11

Etsuko

7
久しぶりにじっくり読める本を。自分の中で今発酵に関心があって。発酵食品、登場人物の言葉、あぁ読んで良かったとしみじみ感じました。この本の前にエッセイを読んでたので、なおリンクしています。さあ、下巻へ。2012/09/25

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/560217
  • ご注意事項