内容説明
息子を亡くした女が洋菓子屋を訪れ、鞄職人は心臓を採寸する。内科医の白衣から秘密がこぼれ落ち、拷問博物館でベンガル虎が息絶える―時計塔のある街にちりばめられた、密やかで残酷な弔いの儀式。清冽な迷宮を紡ぎ出す、連作短篇集。
著者等紹介
小川洋子[オガワヨウコ]
1962年、岡山市に生まれる。早稲田大学第一文学部卒。医大秘書室に勤め、86年、退職。88年、「揚羽蝶が壊れる時」により第七回海燕新人文学賞を、91年、「妊娠カレンダー」により第一〇四回芥川賞を、それぞれ受賞
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