内容説明
おとうさんおかあさん、そしておねえちゃん。おうちでも保育園でも、一番小さいマキちゃんは、おなかのすこし上のところに、そうっとそうっと風が吹いているような気持ちがすることがあります。おとなにならなきゃいけないこどもと、こどもだったときがわすれられないおとなたちの本。
著者等紹介
伊勢英子[イセヒデコ]
1949年札幌生まれ。東京芸術大学デザイン科卒業。本作『マキちゃんのえにっき』で野間児童文芸新人賞を、宮沢賢治原作の絵本『水仙月の四日』で産経児童出版文化賞美術賞を受賞
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感想・レビュー
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yamaneko*
50
次女のマキちゃん目線でとらえた日々の暮らし。お母さんがお仕事で寂しいとき、具合が悪いとき、保育園でのこと、面白い園長先生のこと。子どもの頃ってこんな風に感じてたっけなぁ。でもその感じ方もどんどん移ろっていくもの。みずみずしくて愛おしくて、伊勢さんが出版する予定がなく描きためていたもの、というのも納得でした。2015/03/23
まきこ.M
25
ここで描かれるマキちゃんの記憶は、寂しい事や理不尽な事、大人の事情で環境が変わったりして失ってしまったこと、切ない気持ちなどがまさに今目の前で起きているかのように描かれています。「おとなって、どうしてあんないいかたしかできないのでしょう」。どきっ。子どもなら一度は思ったであろうこと。いつの間にか忘れてしまう記憶。いせさんは見逃しません。マキちゃんが感じた水たまり、椎の木、空、風の音ー子どもに寄り添うってこういう事。いせさんのような豊かな感受性を持って生きていきたいです。2017/06/21
kochi
17
3さいのマキちゃんは、おねしょをそろそろそつぎょうするぐらいのじきだけれど、まだまだ、おかあさんにあまえたいとしごろ。うちでえをかいているおかあさんとおりこうなおねえさんのマエちゃんと、あまりかえってこないおとうさんとくらしている・・ 多分「グレイ」本にも出てきた姉妹がモデルだろう伊勢家の日常を母親としてマキちゃん視線で絵日記風に描写。「あんたの頭よ」と言われて黄色いざるを被らされ、テレビの「ドラ衛門」の漫画の続きを見るマキちゃんの挿話(「ある頭」)に、複雑な背景が見えたりしてf^^; 新編も出てますね。2019/07/27
BlueBerry
4
お母さんは忙しいからマキちゃんに優しく向き合えない時も結構あってマキちゃんは寂しい思いも時々しています。お母さん達、何時も心に余裕を持っていてあげてね。割と好きな本でした。2013/05/06
読み人知らず
1
かわいいマキちゃん。なんか寂しいような気持ちもお母さんはしっかり知ってくれてる。もう大きな娘さんになってるんだなぁ。2012/10/21