中公文庫<br> 海戦(伏字復元版)

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中公文庫
海戦(伏字復元版)

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  • サイズ 文庫判/ページ数 215p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784122036987
  • NDC分類 916
  • Cコード C1193

内容説明

昭和十七年八月八日の深夜、第八艦隊はソロモン海域でアメリカ海軍と交戦、多大な戦果をあげる。三十九歳の著者は旗艦「鳥海」に乗りこみ、この海戦に報道班員として従軍、表題作を成した。兵士たちの日常、実際の戦闘、そして戦傷者の姿を描破しながら、戦争の本質を表現した力作。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

こまったまこ

11
軍人ではない民間人の作家が軍艦に乗り込んで実際に戦闘を体験した戦記です。創作ではない生の表現に圧倒されました。戦闘が始まるまでの艦内の雰囲気、兵士たちの様子、自分の心持ちが詳細に描かれており、軍人の戦記ものと違った視点で非常に興味深い。戦闘が始まってからはまず暗闇と静寂が際立ち、次の瞬間には人から何もかも削ぎ落とすような轟音と赤青白の透明で力強い色彩が闇夜を彩る様子が印象的。艦を意思のあるもののように表現しており、いきなり照明を当てられキョトンとしてる様子は面白く、攻撃され沈みゆく様子には心を打たれた。2015/06/25

泉を乱す

6
大西巨人が嫌いそうなタイプw2019/01/06

sakemubi

3
個人的興味として殴りこみの「神参謀」が描写されている箇所があると聞いたので読んでみたのだが、期待した以上の作品。異様な「臨場感」を伴って戦場を疑似体験したかのように感じさせる、音響と色彩を使った戦場描写が秀逸。当時の日本人の南洋に対する感覚も感じられて興味深い。2012/05/25

まふ

2
いわゆるソロモン沖海戦に報道員として参加した丹羽文雄の体験記。自ら身体に36箇所の傷を受けつつも、毅然と書いている姿勢は立派。ショスタコービッチのスターリン体制への服従と同様、大東亜共栄圏を標榜する日本軍国主義に対する服従は止むを得なかったであろう。しかし、当時の海軍士官たちの戦艦におけるくつろいだ人間らしい様子がよく分かり、貴重な戦記であると思う。丹羽文雄など、ほとんど読まないが、流石、作家の目は鋭いことを実感させてくれる。2004/09/26

作楽

2
感動しました。戦争にではなく、心構えに。2011/02/22

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