中公文庫<br> 「歴史の終わり」を超えて

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中公文庫
「歴史の終わり」を超えて

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  • サイズ 文庫判/ページ数 325p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784122034648
  • NDC分類 304
  • Cコード C1130

内容説明

激動の九十年代。世紀末の世界の知性は、揺れ動く歴史のなかで何を考え、何を語ってきたか。そして二十一世紀とは。フランシス・フクヤマ、エドワード・サイード、ジャン‐フランソワ・リオタール…など十一人の論客を相手に、刺激に満ちた対論を展開する“語る浅田彰ワールド”。

目次

歴史の終わり?―フランシス・フクヤマとの対話
「世界新秩序」の内部と外部―スラヴォイ・ジジェクとの対話
歴史の袋小路をぬけて―エドワード・サイードとの対話
ベルリン‐バグダッド‐リオ―アラン・リピエッツとの対話
シミュレーションの彼方に―ジャン・ボードリヤールとの対話
メディア・ランドスケープの地質学―J・G・バラードとの対話〔ほか〕

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

SOHSA

38
《購入本》本書執筆が平成6年、ということは既に四半世紀前の著作ということ。浅田彰と言えば私達世代から見れば一世を風靡した思想界のアイドルであるが、あれから相当の年月が過ぎた今、改めて浅田の魅力を知るに至った。今という時間に本書を嵌め込んでみるとなんと分かりやすく現代を解説していることか。四半世紀前には実感できなかった本書の中の言説が現在という立ち位置で読み直すことでその顕明さにひとつひとつ納得せざるを得ない。まさに参りましたという感じ。各氏との対談は結局ひとつの纏まりとなって予期せぬ効果をもたらしている。2019/03/28

澤水月

19
浅田彰にサービス?バラードが決め言葉「テクニカルランドスケープ」でなく「メディアランドスケープ」と多用。ケネディの飛び散る脳漿から演技型レーガン、湾岸で迷うブッシュ…トランプ見たらどう言ったか。99刊行だが96『クラッシュ』邦訳が楽しみと。三島にも言及。この顔合わせもう5倍は読みたい…ほかジジェク、ボードリヤールなども対談ありなぜ絶版どころか異常に手にしづらい?(図書館にもほぼなく数館経由借り)浅田彰が英シェパートンまで赴きバラードと対談したのに興味で。「自伝で出発点に。最新作女たちのやさしさが処女作」と2017/07/15

またの名

14
社会主義の崩壊と時を同じくして唱えられた資本主義の勝利をもって歴史が終わるという論を、言い出しっぺのフクヤマからジジェク、ボードリヤール等さまざまな知識人と議論。前の対談者が次の対談者に反論されてく流れが、奇しくも歴史的一貫性を演出。世界に先駆けて誰もがテレビを観る総大衆化社会のポストモダンな電子的戯れを実現してしまった日本への言及がどの対談相手にも見られるけど、四半世紀を経て日本が行き着いたのは、美しく書き換える国。オーウェルの著作で警告されたような官吏・政府が文書偽造に邁進する社会主義国的空気だった。2018/03/13

肉欲棒太郎

4
解説で福田和也も言うように「こういう時代があったね」と思いながら読んだ。ジジェクとの対談が特に良い。しかし憲法9条賛美のくだりについては、柄谷ともども、もはや「偽善」ではなく「シニカルな居直り」をしているとしか思えない。2018/04/30

レコバ

4
歴史の終わりを読んだこともあり、浅田彰がどんな論者かを確認する為に読んでみたがこの本はそのような目的には向かないらしい。その前提を除いた評価としては、上滑りとも古いとも違うし興味深い指摘はあるが、所々ど真ん中の直球を悠々と見送るなど、なんとも微妙な読後感だった。2014/05/20

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