内容説明
経済により「国民統合を実現」させたといわれる池田勇人が、「経済の池田」という自信を得る背景となった吉田内閣時の蔵相経験―それに基づいて本書は生まれた。敗戦の苦難をなめたわが国が復興してゆく過程を述べ、財政経済についての経論を語った池田の証言は、日本経済の将来までを展望しその慧眼が随所で光る。ドッジやシャウプとの交渉等を回想して圧巻の「占領下三年のおもいで」を付す。
目次
安定から復興へのあしどり
日本経済をどう運営するか
国家予算をどう組むか
租税政策をどう考えるか
金融などの諸問題
日本経済はどうなるか
附・占領下三年のおもいで