内容説明
サッカー少年の僕と両親、平凡なはずの一家に突如暗雲が。「放浪の相場師」と呼ばれた男が、母さんに五億円を遺贈したのだ。お隣さんや同級生の態度が変わり、見知らぬ人からの嫌がらせが殺到、男と母さんの関係を疑う父さんは家出―相場師はなぜ母さんに大金を遺したのか？壊れかけた家族の絆を取り戻すため、僕は親友で将棋部のエースの島崎と、真相究明に乗り出した…。古川タクの描き下ろしパラパラマンガも収録。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
セウテス
97
僕と親友島崎の推理シリーズ第１弾。宮部みゆき作品ではたいへん珍しい、僕こと緒方雅男と親友島崎くんの、中学生目線の物語。ある日突然、母親に５億円の遺贈があった事から父親は出て行き、僕は誘拐事件に巻き込まれる。中学生の僕の語りであるが、知識や会話がウェットに富んでいて中々面白い。謎の設定も予想がつき難く、その伏線や構成には宮部氏らしさが出ていて良いと思う。ただ理解が過ぎる中学生というのは、どうだろうか。親子は、他人が愛情でついたり離れたり出来る夫婦と違い、家庭の為に大人の対応が出来るものではないと思うのだが。2019/02/03
♪みどりpiyopiyo♪
32
まだ宝くじの１等が1億円だった頃のお話。中学生の雅男と親友の島崎が雅男に降りかかった事件に立ち向かうお話です。■雅男の明るい語り口が、軽やかで安心して読めます。中学生には辛い状況にも健気に前向きに居られたのは、島崎の存在があったから。大人から見ると中学一年生にしては大人びた2人も、その年頃の真実。ホームズとワトソンのくだりには にんまりしちゃいました。そしてお母さんの肝の座り具合！ ■最後に小さい謎が解決するのも良かった♪ 本の端にパラパラマンガがあるのも面白いよね。ローティーンの人たちにもオススメ。
凡人太郎
28
ちょっと異色な宮部作品かな。ライトな感じで一気読みできました。2015/01/25
ｋｅｉトモニ
26
ごちゃごちゃ能書きを垂れずに、素直に貰えば…。ネオテニーとか何とか。「あれか。幼児成熟と言う意味だよ。子供っぽい感じの大人になること…島崎君、言うよね。君、日射病じゃなくて、エボラかデング熱では…。銀座の宝石店「加賀美」、イメルダ夫人を紹介してあげたらいいのに。ポセイドンの恩龍は彼女が持つには相応しい。Ａ子さんの“真珠は気品のある宝石だから気品のある女性が身につけるべきで、豚に真珠と言う言葉もあるでしょう”Ａ子さんさすが名家の出です。安西真理さん形無し。うちの会社にも安西って女性がいて、真理そっくりです。2014/11/09
おか
23
島崎君シリーズ１ 宮部さんの本は たいてい幕開きから心鷲掴みされ そのまま 一気に最後まで引っ張られる^_^今回は 五億円に心鷲掴みされた。五億円ですよ、、、三億円 いや 一億円 いや 一千万円(笑)でも良いです お願い(って 誰にしているのかな 笑)中学一年生にしては 大人過ぎ 殊に島崎君は^_^ そして 雅男のお母さんのど根性 惚れます（≧∇≦） さあ 早いとこシリーズ２に行くとしますか＼(^o^)／2016/05/03
