出版社内容情報
九世紀末、宇多天皇は菅原道真を側近に抜擢、藤原北家の反撥は道真配流事件へと発展、続く醍醐天皇親政は成果をみせながらも〈道真の怨霊〉に怯える。
内容説明
九世紀末、宇多天皇は能力・識見ともに群を抜く菅原道真を側近に抜擢、藤原北家の反撥は道真の配流事件へ発展する。続く醍醐天皇の国制改革はめざましい成果をみせるが、支配力の強化は没落勢力の鬱念を顕在化させ、「道真の怨霊」を呼び覚す。
目次
序章 菅原道真の登場
第１章 藤原氏、最後の他氏排斥
第２章 王朝国家の幕開き
第３章 延喜の治と道真の怨霊
付章 怨霊から天神へ
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
KAZOO
94
著者はかなり菅原道真をお好きなようですね。この本では道真が怨霊になってしまって災いをもたらすので、それを鎮めるためにかなりなことをしたということまでかかれています。やはりかなりの力を持っていた人物ということなのでしょうか?2018/01/29
どぶねずみ
27
役人が配備され、国家が形成されてきた時代。藤原道真が遣唐使を廃止するなど、自立した国を強調するようになる。奈良の学士の家に生まれた道真も右大臣にまで登り詰めるが、大宰府へ追放されて亡くなってしまう。役人と帝の周辺で外戚を固めるようになるが、平安京で道真の怨霊と囁かれるほどの悲劇がたて続き、天神として祀られた。現実的ではないが、そのように多くの文献に残されているのだから、どれくらいの騒ぎになったのだろうかと思う。大宰府、いつか行ってみたい。2020/12/12
Vakira
23
黒猫の怨念。黒猫がおんねん。チャウ。菅原道真の怨霊。太宰府に左遷され、亡くなった菅原道真の怨霊が平安京の朝廷を襲う。菅原道真って学問の神様だと思っていたらなかなか恐ろしい。歴史の授業で学習した記憶なし。新鮮に菅原道真を知る。2018/11/26
ROOM 237
10
学問の神様、菅原道真様の怨霊がいかに怖いか特集。これにて悪口禁止リストに1人追加。怨霊の神様へ、感想書きますが怒らないでくださいましね？怨霊様が太宰府に流罪され、食うや食わずで連れ子も亡くなり再び藤原忠平が最高実力者へ。その後落雷やらで死者が続出、時平の耳から蛇が出るわ怨霊様の怨霊様目撃者出るわで大騒ぎ。その時の絵巻物が完全に地獄絵図で、タモリ倶楽部で観たみうらじゅんの地獄のおもしろ刑罰を思い出してフフッてなった。←はい不敬罪2019/12/20
ふろんた
9
度重なる災害が左遷された菅原道真の怨霊による祟りだと恐れられる。さすがに落雷によって死んでしまうとそういう恐怖に陥るかも。2014/01/12
