内容説明
医学部を卒業した主人公は迷いながらも精神科に入局した。精神科医になった最初の一年、犯罪学の研究を志した東京拘置所医官の頃、そして留学したパリ大学の精神医学教室。著者自身の「かけだしの医者であった頃を回想し」て、小気味よい青春の日を、くっきりと、ユーモラスに書きとめた自伝的長篇小説。
感想・レビュー
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h K
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精神科医としての駆け出しの日々を面白おかしく書き出していて、加賀乙彦さんってイメージと違って面白い人なんだな〜と読み進めていくと、ふとした瞬間にとても真面目で繊細な、玻璃の如く震える魂を持った一面を覗かせる。もう少しこの人の本を読みたいと思った。2015/08/15
なおぱんだ
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著者は東京大学医学部に入学して精神科医を目指すこととなって、大学卒業後は刑務所の医官を務めたりフランス留学も経験して、その後は大学で教鞭をとるなど医学の道を歩んでいましたが、そのさなかに作家としてデビューを果たしています。同じ精神科医出身の作家として北杜夫がいますが、それぞれ軽妙洒脱な作風が共通していて、とても楽しく読めると思います。2022/12/01
usychiatrist
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この時代に精神科医したかったなぁ。2018/12/02