中公文庫<br> 桂離宮―様式の背後を探る ([改訂版])

電子版価格
¥639
  • 電書あり

中公文庫
桂離宮―様式の背後を探る ([改訂版])

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ 文庫判/ページ数 264p/高さ 15X11cm
  • 商品コード 9784122018020
  • NDC分類 521.82
  • Cコード C1170

内容説明

道長・忠通ら藤原氏ゆかりの地に、古今集の風景観をイメージして造られたという、桂離宮。簡素で調和のとれた建築・庭園の美は、ブルーノ・タウトを初め、グロピウス等の世界屈指の建築家を感動させた。この美術史上の偉業をなしとげた、後陽成天皇御弟・八条宮とその周囲の人びと、江戸教養人の美意識、制作過程など、本書は様式の背後を克明にさぐる。豊かな学識と鋭く繊細な感性、そして流麗な文章。日本の美の極致を捉えた注目の美術論考。

目次

1 桂離宮の位置
2 桂離宮の創始者八条宮とその周囲
3 桂離宮の造営の開始
4 庭園の製作と作者の問題
5 桂離宮の庭園の構想
6 加藤佐馬助進上奥州白川石
7 古書院とその改造の問題
8 思し召す儘の普請
9 古書院御興寄
10 中書院とその周囲
11 松琴亭とその周囲
12 新御殿増築

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

T.Matsumoto

4
建築様式論とは異なる視点の論考が特徴的。特に、なぜ桂に建てたのかの分析は非常に面白いです。天王山のあたりを過ぎて桂のあたりに来ると、京都盆地がパッと開けて、遠くに東山を望むその風景を見ると、ああ京都に来たなぁと感じるのは、個人的にも強く共感。現代人にも了解可能な風土的な視点です。また、様式にとらわれることなく、古書院と中書院の意匠を、増築の歴史も踏まえながら対比的に紐解いていく視点は、驚くほど現代的な論考。桂離宮行ったことないけど、行ったことがあるかのように話せること間違いないです。2023/05/27

katashin86

1
京都にいた頃、ほぼ予備知識なしで行った桂離宮の美しさは今でも忘れられない、強い印象のまま残っているけど、この本で述べられているような「見どころ」をいくつも見落とした気がして、もったいないことをした、という気にもなる。 先入観なしで見に行く感動と、知っているからこそわかる感動、案配は難しい。2016/01/04

重本厚志

0
すべて読むのが中々苦労した1冊。 桂離宮を完成させるためにかなり長い時間を要している。そのために一人の設計で作られたというより、3期に分けて工事が行われている。 著者は初代八条宮の影響が大きい事を伝えたいような印象を受けた。2023/07/09

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/1974411
  • ご注意事項

最近チェックした商品