中公文庫<br> タレイラン評伝 〈下巻〉

中公文庫
タレイラン評伝 〈下巻〉

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  • サイズ 文庫判/ページ数 268p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784122006379
  • NDC分類 289

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ゲオルギオ・ハーン

24
ナポレオンの退位からスタートラインする下巻。武力を背景に暴走したナポレオンが去った次は時代錯誤のブルボン家の帰還と気苦労が絶えない状況だが、タレイランはそれでも冷静に対応していき、短期間ではあるが復古王政の初代首相も務める。革命期の活動がもとで政権は短命だったが、下手に権力に固執せず、批判を優雅にかわすあたりは彼らしい感じもする。政界の人物たちが革命時代やナポレオン時代に比べると見劣りすることもあってか上巻の時のような緊張感がない印象がある(失脚後に政権中枢から遠ざかるせいもあるかもしれない)。2021/12/31

筑紫の國造

6
下巻は、ブルボン朝の復活からタレイランの死までを扱う。ナポレオンはエルバ島を脱出し、一時的に復活の兆しを見せるが、すぐに再び敗北して今度こその死まで流刑地にいることになる。その間も、タレイランはフランスの政界、ヨーロッパの外交界で活躍を続ける。特に、ウィーン会議を主導し、フランスとヨーロッパのその後の体制を形作った手腕はさすがといったところ。さらには、「未来におけるナポレオンの復権」まで見通して回顧録を書き、死後三十年経ってから発表するようにとの先見の明は恐るべきものがある。2020/08/29

彩也

2
十八世紀(「理性の世紀」)と、貴族という存在の間で結実したのがタレイランである。下巻はウィーン会議、1815年、四国同盟と比類なき外交の勝利が続くのだが、最終章「最後の条約」もそれらに劣らず印象深い。高齢で瀕死の状態にありながら、タレイランは彼氏自身が書き上げたものの大司教によって訂正された罪状容認書(天国とのあいだにおける条約)への署名を拒み続ける。その粘りは凄まじい。外交交渉とはこのようなものなのかしら。それにしても、この本が絶版であることがとても残念。図書館で借りたが復刊されたら買うのに。2012/04/11

湯豆腐

0
悪友モントロンはタレイランの死をどんな気持ちで見ていたのだろうか。 2015/10/30

げっちゃん

0
2000.32002/01/01

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