出版社内容情報
石川遼現象、WBCブーム、オリンピックの魔力……そうした時代のなかで、「子どもとスポーツ」を位置づけなおした異色の教育書
内容説明
勝利至上主義、公共事業の「便利な道具」、ソフトな商業主義…。その中に、選手もスポーツ自体も飲み込まれている現状をふまえ、「子どもとスポーツ」を位置づけしなおした異色の教育書。
目次
序章 それでもわが子にスポーツをさせますか?
第1章 スポーツの現実
第2章 誰もが石川遼になれるわけはない
第3章 子どもがサッカーをする現実
第4章 生死が背中合わせにあるスポーツ
第5章 「あたらしいオリンピック」の実像
第6章 青少年スポーツは何をもたらしているのか
第7章 子どものスポーツと生活習慣
終章 大好きな気持ちを育てる
著者等紹介
小林信也[コバヤシノブヤ]
1956年新潟県長岡市生まれ。作家、スポーツライター。慶應義塾大学法学部卒。長岡高校時代は野球部で投手、新潟県春季大会に優勝。大学ではフリスビー同好会を創設、世界選手権日本代表。『POP‐EYE』『Sports Graphic Number』のスタッフを経て独立。ラジオコメンテーターとしても活躍中(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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たこやき
2
もっと、科学的、政治的な考察があるのかと思えば、思いの外、懐古主義、精神論的な内容でがっかり。書内で取り上げられている幾人かの指導者、選手のエピソードはすばらしいと思えるが、スポーツが商業主義、政治の道具というのは遙か昔からあるし、そういうのを「最近の出来事」にしてしまうのは、どうも違和感が残った。2009/08/04
ゆらぎ
0
★★★ 今まさにテニスにのめり込む息子、それをサポートしているつもりの自分。真のサポートとなるように気をつけなければ。2014/04/06
たくのみ
0
成果至上主義とオリンピックの異常な盛り上がりに、ある種の危なさを感じていたが、スポーツライターの口からこの言葉を聞けるとは思わなかった。結論的には、スポーツは原点に戻るべし、本来スポーツは素晴らしいもの、という内容だった。誤審も問題だけど、メダル!メダル!と騒ぎ立てるのもそろそろ卒業したら?2012/07/31
Falke
0
子どもにどうなってもらいたいのか、スポーツの何を知ってほしいのか、などを考えさせられた。これからも考え続けなければいけない。子どものまえでは堂々とできるくらいには姿勢を明確にしなければ。2011/09/11
TOMTOM
0
スポーツの勝利主義、商業主義の側面からの切り口で、なぜ子どもにスポーツをさせるのかをしっかり考えさせたいとの思いが伝わる本。わが子がスポーツをすると出てくる親の欲なども考えさせられる。メディアに振り回されないよう、子どもの育つ力を信じなければ、と。2010/08/25