出版社内容情報
ブームの新文芸はいかなる構造をもつのか。80年代文化までさかのぼり、その内実を歴史的に解く。
内容説明
ベストセラー上位を占めたケータイ小説。既成の文壇からヒステリックに否定されるこの新文芸は、いかなる構造をもつのか。80年代の文化にまで遡り、その内実を歴史的に描きだす。
目次
第1章 「ブーム」の現在(ケータイ小説「ブーム」の異質さ;ケータイ小説はどのように売れていくのか)
第2章 恋愛、セックス、売春(王道少女漫画の世界;素人のリアル;少女小説からケータイ小説へ;なぜ、援助交際小説は減っていったのか)
第3章 『恋空』はなぜ特別なのか(妄想の中のリアル;疲弊の風景;自己啓発本としての『恋空』)
第4章 妄想が走り出す(日本人は世界で最も「書くこと」が好きな国民だ;妄想語りが商品になる;ケータイ小説作家には美人が多い?;匿名性作家の時代)
第5章 「ケータイ小説」のゆくえ(「ケータイ小説」書籍は売れ続けるのか;大人も楽しめるものをめざして;「ケータイ」は作家を育てるのか;美しい時代へ)
著者等紹介
杉浦由美子[スギウラユミコ]
1970年生まれ。大学卒業後、会社員・派遣社員を経て、フリーランス記者となる。『婦人公論』(中央公論新社)をはじめとする雑誌やWeb等で取材・執筆を幅広く行っている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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