内容説明
「経済学の考え方」を専門を異にする知識人にまで教え込むことに成功した『経済学』。この名著を中心に描いた、現代経済思想史。
目次
第１章 経済学への志
第２章 「新古典派総合」の提唱
第３章 二つのケンブリッジ
第４章 「古典派」への回帰
終章 サムエルソンの遺産
著者等紹介
根井雅弘［ネイマサヒロ］
１９６２年宮崎県生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業。京都大学大学院経済学研究科博士課程修了（経済学博士）。現在、京都大学大学院経済学研究科教授（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）
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感想・レビュー
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壱萬弐仟縁
19
シュンペーターは、数理経済学や計量経済学の導入など、ハーヴァード大学の経済学教育を刷新。しかし、サムエルソンやトービンはケインズ革命に 心酔した（２０頁～）。『経済分析の基礎』では、ウィラード・ギッブスの数学は一種の言語である、が引用されている（３５頁）。数学は言語。両者を同等に扱おうという意味のようだ（３４頁）。マーシャルの冷静な頭脳と温かい心。サムエルソンにとって、ケインズのが温かい心、新古典派が冷静な頭脳に相当か（３６頁）。 2014/10/28
凛
7
1930年代以降の時代背景と経済学界のトレンドをまとめた現代経済思想学史。専門的な内容。ケインズ、シュンペーターはじめこの時代の経済学者達の位置付けが明確になってよかった。入門者にはさすがに厳しい内容だったが、締めの言葉にあった「初心」を楽しむ気持ちを大切にしたいと思う。2015/01/16
がっち
3
20世紀経済学の主流となったサムエルソンだが、なかなか経済学が変化した時代だと思う。恐慌の後ケインズ経済学が主流になって、ニューケイジアンといったものが現れるようになった基礎を作ったのがこの人である。原著を読みたいものだ。2012/08/23
北山央晃
2
学生時代、社会科学系の学生が読むスタンダードテキストは我妻民法講義、サムエルソン経済学、飯野利夫会計学？だった。サムエルソン経済学はあの都留重人さんの訳立ったのですね。サムエルソンが経済学の一つの時代の星であったのは確かだろう。経済学は常に政治とは無縁ではいられない。いや無縁である経済理論は単なる空理空論だ。その意味でサムエルソン経済学の時代的背景がわかるのはよかった。2013/05/13
脳疣沼
1
クルーグマンも同じようなこと言って、あまりにもリベラルに偏りすぎるリベラル（ガルブレイスとか）をバカにしてる。サムエルソンの影響なのか。2016/10/05
