中公新書<br> 水中考古学―クレオパトラ宮殿から元寇船、タイタニックまで

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中公新書
水中考古学―クレオパトラ宮殿から元寇船、タイタニックまで

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  • サイズ 新書判/ページ数 228p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784121023445
  • NDC分類 202.5
  • Cコード C1220

出版社内容情報

クレオパトラの宮殿、ツタンカーメンに贈られた宝、元寇船、タイタニック…。海底に眠る数々の遺産に光をあてた、探検と研究のドラマ

内容説明

水中考古学とは、水面下の遺跡や沈没船を発掘、保存、調査する研究分野である。欧米の研究チームがクレオパトラ宮殿やタイタニック号を発見し、中国・韓国は国を挙げて沈没船調査を行っているが、日本でも一三世紀の元寇船を発掘するなど、毎年のように新たな成果が上がっている。千葉県沖に沈んだ幕末の黒船を発見し、その後も調査を続けている著者が、自身の体験も織り交ぜながら、世界の海の探検と研究に迫る。

目次

第1章 ツタンカーメン王への積荷―水中考古学の曙光(三三〇〇年の眠りから覚めた王の宝;最も華麗で活動的だった時代 ほか)
第2章 元寇船の発見(長崎県鷹島沖海底にて;保存状態良好な二隻目 ほか)
第3章 海を渡った日本の陶磁器(アーヴォンド・ステレ号からの発見;東への航路―アメリカ大陸まで)
第4章 中国の沈船、韓国の沈船(泉州湾宋代沈船;新安沖元代海船)
終章 千葉県勝浦沖に沈む黒船ハーマン号(冒険のはじまり;ハーマン号の遭難とその船歴 ほか)

著者等紹介

井上たかひこ[イノウエタカヒコ]
1943年茨城県生まれ。法政大学卒業後、米国テキサス州立テキサスA&M大学大学院文化人類学部(水中考古学専攻)修了。同大併設の水中考古学研究所にて「水中考古学」の父と呼ばれるジョージ・バス博士の薫陶を受け、東洋人として初めて水中考古学の学位を授与される。この間、トルコのウル・ブルン難破船、ジャマイカのポート・ロイアル海底都市、元寇船など世界的に著名な水中遺跡の発掘調査に参加。その後、筑波大学歴史人類学研究科研究生を経て、茨城大学非常勤講師、カルチャースクール講師など歴任。現在は千葉県勝浦沖の黒船ハーマン号を調査中。日本水中考古学調査会会長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

翔(かける)

27
水中考古学の入門書のような本です。著者の実体験が少なく、ちょっと残念。幸運にも別の水中考古学者に話を聞く機会があったのですが、現場にずっと出続けている学者の方が稀なのだそうです。タイタニックを見に行くツアーには心惹かれました。ツアーのスケールが桁違い!…金額も桁違いだけど(笑)。2019/04/07

クサバナリスト

18
NHK 『視点論点』で著者を知り本書を読んだ。水揚げされた船の保存方法などは興味深かった。蒙古襲来の『てつはう』も現物を実証できたのはごく最近のことだったことを知った。また、水中考古学は、学問として確立されたのはここ数年のことらしく更なる大きな発見が期待される。2016/02/20

組織液

14
日本ではまだ馴染みのない「水中考古学」に親しんでもらうためか、新書の割にはエッセイっぽい文体でこれはこれでとても読んでて楽しかったです。当然海の底にあるものを見つけて調査し、引き上げる作業はかなり大変そうでしたが、引き揚げた後の保存作業も結構難しいんですね… 日本は島国なのでもっと普及してほしいです。2021/09/02

14
水中考古学という日本では未開拓の分野を論じた一冊。発掘より、保存の方が大変ということに驚き。あれだけ莫大な投資が必要なら日本でこの手の歴史事業が進まないのも納得。海には人類の遺産と数多のロマンが未だに手つかずのままで眠っている。2016/07/17

オオトリちゃん

11
ありったけの夢をかき集め、捜し物を探しに行きたい所だが、世はまさにどん底大後悔時代!まぁ待て諸君、そこに座って少し落ち着きたまえ。航海も出来ず、色々後悔するばかりのこんな時代でも絶望するのはまだ早い。世界は夢とロマンに満ち溢れているのだよ。そこだ。まだ海の底があるではないか。人間、一度は深く潜ってみるべきだと思うのだ。潜るという行為は永遠のロマンだ。海の深さは人生の深さであり、偉大で壮大な歴史の物語である。さぁ潜考しよう、ひたすら潜行し続けその先にある世界の様々な秘密を探しに行こう。水中考古学の始まりだ。2016/01/14

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