中公新書<br> G20の経済学―国際協調と日本の成長戦略

中公新書
G20の経済学―国際協調と日本の成長戦略

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  • サイズ 新書判/ページ数 251p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784121021458
  • NDC分類 333
  • Cコード C1233

内容説明

世界金融危機を契機として、世界経済の構造は大きく変化し、主要先進国に新興国を加えたG20サミットが国際金融の第一のフォーラムとなった。為替政策や経常収支不均衡の是正、金融・通貨危機の防止策、ユーロ圏諸国の財政危機などG20の枠組みで対処すべき課題は多い。各国の利害がせめぎ合う中で日本はいかに対応すべきなのか。世界経済の構造変化と金融危機下の政策協調のあり方を探り、日本の成長戦略を提示する。

目次

第1章 政策協調と対外不均衡(政策協調の経済学;対外不均衡の是正と中国経済;G20の内幕)
第2章 世界金融危機と政策協調(金融危機の展開と政策対応;金融危機からソブリン・クライシスへ;ユーロ危機)
第3章 金融危機の防止と政策協調(金融危機の再発防止;国際資本移動と通貨危機;国際的な金融規制改革)
第4章 途上国・新興国経済と日本の成長戦略(途上国支援と新興国経済;開発援助政策の協調;中国の対外進出政策と日本の成長戦略)
おわりに 日本は生き残れるか

著者等紹介

中林伸一[ナカバヤシシンイチ]
1963年(昭和38年)、山口県に生まれる。IMF国際経済コンサルタント。1986年、東京大学経済学部卒業、大蔵省入省。1990年、オックスフォード大学経済学修士号取得。OECD日本政府代表部一等書記官、IMFアジア太平洋局審議役、東京大学公共政策大学院教授等を経て、2011年より現職(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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むとうさん

3
G20をG7(G8)とIMFの中間の規模を持つ国際会議として考えたくなるがそれが難しいということ。G7時代は仲間意識から合意の実現へ動けたが、新興国と先進国の利害対立が大きいG20だと仲間意識を持ちにくく、そもそも合意一つとっても困難であるということだ。こういう時代だからこそIMFのような正式な「国際機関」の力が必要なのは確かにそうだろう。ここのところユーロ圏の問題が大きすぎることもあって、「G20の経済学」というよりは「リーマンショック後の国際経済政策史」という体裁ではあったけども。2012/08/11

Keisuke Hosoi

1
国際マクロ経済理論と国際マクロ政策協調をめぐる政治力学についてが、米中不均衡・リーマン→ギリシャ危機→ユーロ危機の流れ、新興諸国の状況等最近の話題を素材にバランスよく書かれている本。マクロ的な財政・金融政策には限界もあるが(例:流動性の罠)国家がミクロ的に経済を規制することは難しくなってきている(窓口規制なんて主要国では中国以外で聞かないし、業界への指導規制も嫌われる御時世)なか、通貨の管理と資本流出入と金融へのコントロールはまだある程度効くわけで、やはりマクロ経済政策について学ぶことの意義は大きいと思う2012/06/16

mixa59

1
G20ってどういう基準で選ばれているのかがわかるだけで読む価値のある1冊。 経済のことは知らないので、とても勉強になりました。 国際金融資本が、どれだけ力を持っているかがよくわかる本。 2012/06/13

Humbaba

1
どの国家であっても,最も重要なことは,自国の繁栄である.そして,交渉というものはそれを実現するための手段である.自国の繁栄に必要なこと.それは,自分たちが一体どのようなものを目指しているかを明確にすることであろう.2012/05/07

ビリー

0
2012年の本なので日頃からちゃんと世界経済にアンテナ張ってる常識人にはもう使えない。でもアジア通貨危機あたりから出版時点までの15年くらいの世界各国のあれこれをざっくり眺めるには良いんじゃないかと。自分は、各論の勉強する前に全体を俯瞰する目的で。2016/02/16

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