内容説明
いかに相手国の人びとの「心と精神を勝ち取る」か―。政府要人同士の伝統的外交と異なり、相手国世論に直接働きかけるパブリック・ディプロマシー。世界各地の反米主義へのアメリカの対抗策として急速に広まったこの文化戦略は、対外広報、人物交流、国際放送など多彩であり、日本でも「クール・ジャパン」といった形で取り入れられてきた。欧米中韓が積極展開する中、文化と外交の融合戦略の実態と思想を明らかにする。
目次
はしがき バヌアツ報告―中国の存在感
序章 最前線(欧米中韓の“競演”;パブリック・ディプロマシーという課題)
第1章 変遷(起源;「新外交」の時代 ほか)
第2章 作法(五類型とモデルケース;「クール・ジャパン」再考 ほか)
第3章 懐疑(文化国際主義の精神;包摂された文化人類学 ほか)
第4章 日本のパブリック・ディプロマシー(歴史的変遷;制度的課題 ほか)
著者等紹介
渡辺靖[ワタナベヤスシ]
1967(昭和42)年生まれ。97年ハーバード大学大学院博士課程修了(Ph.D.社会人類学)。オクスフォード大学シニア・アソシエート、ケンブリッジ大学フェローなどを経て、99年より慶應義塾大学SFC助教授、2005年より教授。専門はアメリカ研究、文化政策論。2004年度日本学士院学術奨励賞受賞。著書『アフター・アメリカ』(慶應義塾大学出版会、2004年/サントリー学芸賞、アメリカ学会清水博賞受賞)など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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