中公新書
グローバル化経済の転換点―「アリとキリギリス」で読み解く世界・アジア・日本

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  • サイズ 新書判/ページ数 272p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784121020246
  • NDC分類 332
  • Cコード C1233

出版社内容情報

輸出依存国と内需主導国との相互依存の拡大が、経済のグローバル化だった。金融危機でこのモデルが崩壊。アジアと日本の今後とは。

内容説明

リーマン・ショックから一年。世界経済はいまなお不安定な局面にある。経済成長を輸出で維持してきたアリ諸国と、内需主導で維持してきたキリギリス諸国との相互依存の拡大が、二一世紀初頭のインフレなき高成長を生んだ。しかし、この関係を支えていたグローバル化が、今次の金融危機により、転換点を迎えている。各国間の力のバランスや金融システムの変化も視野に入れ、アジアと日本の今後を、データを駆使して見定める。

目次

第1章 世界経済のグローバル化とは何なのか
第2章 アリとキリギリスの分化
第3章 世界経済における力とルール
第4章 変わりゆく世界の金融システム
第5章 東アジア―輸出主導工業化の成功
第6章 東アジアの新たな課題
第7章 今後の日本経済をどう考えるか

著者等紹介

中井浩之[ナカイヒロユキ]
1967年(昭和42年)生まれ。1991年、京都大学法学部卒業。現在、埼玉大学大学院経済科学研究科客員准教授、野村證券(株)リサーチ・プロダクト部勤務。2006年、経済学博士(埼玉大学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

KAZOO

47
「アリとキリギリス」の比ゆを持ち出しながらの最近の世界経済情勢の分析を行なわれています。確かにいわれてみるとそのような感じはします。世界全体の俯瞰や東アジアの分析は当を得ている感じがします。ただし自分が思うにはかなり考え方が異なっているようなのでそこをもう少し深く掘り下げてほしい気がします。非常に資料をかなり多用しての分析は納得性のあるものだと思います。。2015/05/26

ceskepivo

9
「アリ」と「キリギリス」の比喩には無理があるが、最近の経済の動きをデータを示しつつ解説しており、おさらいができた。経済のルールにおいて何らかの正義が重要であること、経済構造の分化と経済力の格差の縮小が進行した結果、世界経済のルールを決めるのが難しくなっているというのは重要な指摘。2015/03/18

こにいせ

1
外需依存型の「アリ」と、内需・消費依存型の「キリギリス」の凸凹という経済認識。金融・経済は一人勝ちという状況は非常に稀なのであって、「アリ」も「キリギリス」も、両者の拮抗がグローバリズムであるという筆者考えは、大筋において肯ける。が、今回のトヨタの「リコール」騒動については、(リコール自体は米国で適切に進取すべきだが)、結局日本タタキという「祭り」になってしまった。このような「経済・企業における問題」なのに、「反グローバリズム」的な現象が起こる事については、本書だけではちょっと説明不足。筆者の見解は如何に2010/03/22

pierre-morgan

1
「アリとキリギリス」にこだわった記述が若干うるさく感じられること,2,3の事実誤認があることを除けば,世の中で何が起こっているかを概観するための一冊としてはそこそこまとまっている気がしました。斬新な視点はありませんが・・・。2010/01/16

Ryosuke Tanaka

0
何が言いたいのかよくわからない。やはり横着せず教科書を読むべきと感じた。2015/08/04

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