中公新書<br> 黄金郷(エルドラド)伝説―スペインとイギリスの探険帝国主義

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中公新書
黄金郷(エルドラド)伝説―スペインとイギリスの探険帝国主義

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  • サイズ 新書判/ページ数 282p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784121019646
  • NDC分類 236.04
  • Cコード C1222

出版社内容情報

コロンブスが真珠を求め、探険者たちが黄金を求め、ロビンソン・クルーソーやロストワールドの舞台ともなったギアナ高地の五百年

内容説明

コロンブスの新世界到達を契機として、ヨーロッパ人は南米へと進出した。黄金郷という見果てぬ夢を追い、己の全財産、全人生をかけて、彼らは探険を決行。その黄金にかける情熱は、やがて南米北部におけるスペインとイギリスの覇権争いにつながっていく。緑の秘境として知られるギアナ高地。そこは黄金の争奪戦が繰り広げられ、探険を侵略の道具とする「探険帝国主義」の舞台だった。黄金と領土争奪の五百年のドラマを追う。

目次

コロンブスの航海の本質
南米真珠狂騒曲
エルドラド伝説の誕生
オリノコ川のエルドラドの噂
サー・ウォルター・ローリーのギアナの発見
デフォーのオリノコ川植民計画
地図作成という侵略
「ギアナ高地」と探険帝国主義
ベネズエラ国境紛争とモンロー主義
ドイルの『失われた世界』の新解釈
パピヨンとエルドラド刑務所
黄金探しは今も続く

著者等紹介

山田篤美[ヤマダアツミ]
美術史家・歴史研究者。京都大学卒業、オハイオ州立大学大学院修士課程修了(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

臓物ちゃん

8
コナン・ドイル『失われた世界』の副読本にと思い読んだがこりゃ面白え!南米ギアナを舞台にスペイン・イギリス・アメリカによるきったねぇ領土争いから秘境冒険ものの裏側を暴いた一冊。ロビンソン・クルーソーが南米に漂流したせいで「俺も南米行って原住民相手に一発逆転してぇ!」という英国人が続発、ブリカス丸出しの侵略が始まったってんだから最悪すぎる。蘭の希少価値を上げるために森に火を放ちわざと絶滅させたりと人間のゴミカスっぷりがこれでもかと知れるぜ。2022/04/27

sasha

2
コロンブスって奴は本当に、行く先々で悪行三昧だなぁ。日本へ行こうとして南米に辿りついたことに感謝。日本に来ていたら、日本人が奴隷としてスペインに連れて行かれていたかもしれないもの。南米からの真珠や黄金で富めるスペインに嫉妬する大英帝国が掲げた「世界に迷惑をかけているスペインの富をどうにかしなければならない」との大義名分も凄いよな。キリスト教世界にとって先住民はいないも同然。大国の驕りは21世紀でも変わらないんだよね。尚、本書は南米のことを知らなくても面白く読めました。2013/06/14

中島直人

1
貪欲な人間の愚かさを描く本かと思いきや、冷徹な大英帝国のずる賢い帝国主義がメインの物語。思いがけない切り口で、興味深く読めた。2011/12/19

Degawa

0
ロビンソン・クルーソーは、てっきり南太平洋の話だと思っていたのでオリノコ川河口の話だというのは知らなかった。初登頂や地図作りが帝国主義時代にどういう意味を持っていたかがよくわかった。一見博物学的関心にもとづいているように見えても、そうではないということだ。イギリスがベネズエラから領土を奪い取った手法が今の中国のやり方とそっくりで、中国は本当に遅れてきた帝国主義国なのだなと思った。2013/12/01

(ま)

0
#7772016/08/24

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