中公新書
平城京遷都―女帝・皇后と「ヤマトの時代」

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ 新書判/ページ数 265p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784121019400
  • NDC分類 210.3
  • Cコード C1221

出版社内容情報

仏教をめぐる抗争、天皇と豪族との対立、外交戦略の危機……平城京遷都をもたらし、平城京で幕を閉じる「ヤマトの時代」を描く。

内容説明

七一〇年の平城京遷都は、飛鳥から奈良まで続いた「ヤマトの時代」のひとつのクライマックスだった。六世紀の仏教公伝にはじまり、天皇制の強化、隋唐・朝鮮との外交交渉をへて、のちの大仏造立まで続く、古代日本の国家戦略がなしとげた一大プロジェクトであった。激動の東アジア世界の中で、時々の政権はなにを考え、どう動いたのか。「ヤマトの時代」を象徴する女帝・皇后の動向に光を当てながら、古代史の壮大なドラマを描く。

目次

序 磯城嶋の大和―平城への長い旅路
第1章 推古天皇―転回する国家
第2章 斉明(皇極)天皇―中華帝国へのあこがれ
第3章 持統天皇―国家の構図を描く
第4章 元明・元正天皇―血統と遷都
第5章 光明皇后―国家理念と現実
終章 称徳(孝謙)天皇―「ヤマトの時代」の終焉へ。素描風に

著者等紹介

千田稔[センダミノル]
1942年(昭和17年)、奈良県に生まれる。京都大学文学部史学科卒業。同大学大学院文学研究科(地理学専攻)博士課程を経て、追手門学院大学講師、助教授、奈良女子大学教授を経て、大学共同利用機関法人人間文化研究機構・国際日本文化研究センター教授、奈良県立図書情報館長。博士(文学)。専攻・歴史地理学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

まーくん

38
来週、奈良に出かけるので泥縄だが歴史の復習(いや予習かな?)と思い一読。時代は飛鳥から平城京遷都まで。高校日本史程度(それも相当ボケてる)の頭には読み通すのがちと難儀であった。長い日本の歴史で、天皇が最高権力者として実権を有したのは乙巳の変で蘇我氏を排除してから藤原氏台頭まで、天智、天武、持統女帝の僅か三代。確かに、その後は現在に至るまで家元的存在かも?政治的思惑による、中継ぎ女帝即位も多かったよう。それにしても、なぜ僅か16年で、慌ただしく藤原京を捨てて平城京へ遷都したかな?納得できなかった。2018/10/24

佐島楓

27
推古天皇から孝謙天皇までの女帝の歴史。よく知られているとおり、時の権力者によってコントロールされてきた女帝(に限らないが)の無念さを思った。古い時代のことなので、大部分が日本書紀からの引用のようだ。古代史は文献や遺跡から出土した品々を読み解く作業なのだろう。個人的にはとても興味を惹かれる分野だ。2013/12/13

Shoji

26
飛鳥時代と奈良時代、欽明天皇から桓武天皇までの歴史叙述。 とりわけ、女帝の活躍について多くのページを費やしている。 著者は大学の先生。書かれている内容も史実かなと思ってしまうので注意が必要だ。 特に、聖徳太子、蘇我氏、藤原不比等とその子孫たちの叙述は私見が少し入っているように思えた。 結論。歴史の読み物として読めばいいのだ。ならば楽しく読めます。2015/12/20

to boy

25
古代日本史の分かりにくさは、名前の覚えにくさ、家系の複雑さ、資料が少なく解釈が多様な事。それでもこの本は飛鳥から平城京までの時代を「ヤマトの時代」としてわかりやすい視点で書かれています。唐、新羅などとの外交が緊迫する中、天皇を中心として律令国家を築かねばならなかった当時の状況を理解できた。また、なぜ女帝がうまれたのか、彼女たちはどのように政を行ったのか面白い。現在よりも性差を意識しなかった時代にも思えてきました。2021/03/02

こぽぞう☆

16
平城京遷都を6世紀の欽明天皇の時代から書き起こす。女帝と皇后の時代と言いつつ、彼女らの個性や見たものが感じられない。なのに、女帝と女帝の間はすっ飛ばしたりするので、通史としても読みにくい。読んだことを忘れてしまう本になりそう。2016/12/28

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/520467
  • ご注意事項