出版社内容情報
遠山の金さんの入墨伝説はどのようにして生まれたのか―。江戸の世相を映し出す歴史エッセイ三十話。
内容説明
名奉行で知られる「金さん」こと遠山金四郎。奉行所のお白洲で片肌脱いで入墨をさらし、悪党どもに啖呵を切るシーンが見せ場だが、この入墨伝説はいつ、どのようにして生まれたのか―。時代劇などでおなじみの「国民的常識」も、史料をもとに探っていくと、じつに意外な発見に出くわす。「お代官様―悪の代名詞」「大御所の犯罪」「女髪結い繁盛記」「放蕩息子の矯正」ほか、江戸の実像を映し出す歴史エッセイ三十話。
目次
遠山金四郎の入墨(遠山金四郎の入墨;遠山金四郎父子 ほか)
お代官様―悪の代名詞(将軍吉宗の肉声;お代官様―悪の代名詞 ほか)
大御所の犯罪(大御所の犯罪;無尽 ほか)
女髪結い繁盛記(便利すぎて困る;女髪結い繁盛記 ほか)
放蕩息子の矯正(読み書き算盤;放蕩息子の矯正 ほか)
著者等紹介
藤田覚[フジタサトル]
1946年(昭和21年)、長野県に生まれる。東北大学大学院文学研究科国史学専攻博士課程中退。文学博士。東京大学史料編纂所教授を経て、現在、東京大学大学院人文社会系研究科・文学部教授。専攻、日本近世史
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感想・レビュー
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本命@ふまにたす
4
近世の日本史に関する様々なトピックをとりあげて簡単に紹介したエッセイ。雑多な話題を扱っているような感じを受けるが、近世史への理解を深める上で有益な事柄も多くありそう。手軽に読めるのも良い。2023/02/20
おらひらお
4
2003年初版。江戸時代に関する小ネタを集めたものです。小ネタ集だけあってそれぞれの脈絡がないことも多く、話の重複も多いのですが、逆に肩肘張らずに読めることがいいですね。個人的には江戸時代の本をあまり読んでいなかったので、結構参考になりました。2012/08/26
むつみ
0
江戸風俗に興味を持っているので、髪結いや呼び掛け等、結構参考になる。何度も読み返すまではいかないだろうが。2014/11/19
◉(蛇の目)
0
こまめにルビが振ってあり、都度組織解説が為されているのでとても読みやすい。江戸の人肌息づく小話集。2013/02/24
祐李
0
書評用に買ったけど思ったよりもずっとおもしろかった!!それぞれの話に脈絡ないけどその分短編集感覚で楽しく読める!!資料としてもイイです。小ネタ集だけど一つ一つの量の割に濃い内容です2012/12/14