内容説明
クスリとヒトとの歴史は長いが、劇的に効果の上がる薬剤は、実質的には抗生物質の登場まで待たなければならなかった。そして、抗生物質以降、「魔法の弾丸」を手に入れた人間は次々と病気を克服する。しかし、それにともなって薬剤の種類は増加の一途をたどり、薬剤費は膨張し、薬害事件も後を絶たない。本書では、薬が脚光を浴びてきた二十世紀を振りかえり、これからのクスリとのつきあいかたを探る。
目次
プロローグ 昔の結核、今の結核
1 効く薬・抗生物質の登場
2 MRSA―消毒軽視と抗生物質重視
3 マラリアと鎌型赤血球
4 プラセボ
5 薬害事件
6 薬剤費をめぐって
7 バイアグラ―外資の時代
8 医薬分業
9 ドラッグはエッセンシャルの時代
10 薬剤師という職業
11 避けられない企業の大型化
付 東洋医学とは何か