内容説明
痴呆性高齢者の数は全国で100万人を超え、誰もがこの新しい“隣人”と共存する時代となった。否定的なイメージで語られてきた痴呆性高齢者だが、じっくりつきあってみると、彼らは決して理解不可能な存在ではない。本書では、従来の病院に代わって、痴呆性高齢者の生活を積極的に支える場として注目されているグループホームがどのように活用されているのか、長期間の取材をもとにケアの実際を報告し、これからの課題を提示する。
目次
第1章 グループホームとの出会い
第2章 さまよえる痴呆老人たち
第3章 日常生活の中に役割を作るケア
第4章 グループホーム・ケアの特徴
第5章 「痴呆になったら本人は気楽」か
第6章 アルツハイマー型痴呆―行為を立て直すケア
第7章 痴呆のお年寄りを混乱させる建物
第8章 グループホームの課題
第9章 今までのシステムはなぜうまく機能しないのか
第10章 福祉と医療はどう協力できるか
終章 ヒーリングな体験