内容説明
時代を反映するポップスの歌詞やマンガに着想を得て、ポップ文化にひそむ思想性を、G・H・ミードやH・S・サリヴァンの理論により摘出する。1960年代以降の大衆文化が秘めていた可能性を、90年代の文脈から再検討し、新世紀のコミュニケーション秩序のありうべき姿を、情感にとんだ記述をとおして描き出す。何も押しつけず、何も否定しない。時代の最後列から「乗り遅れた世代」のひとりが送る相互理解のメッセージ。
目次
第一章 コミュニケーションとは何か
第二章 情報的な世界観
第三章 認識としてのコミュニケーション
第四章 交流としてのコミュニケーション
第五章 構造としてのコミュニケーション
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
佐島楓
7
もっと心理学的な内容を求めていたのだが、コミュニケーションそのものの定義だけで終わってしまった。パソコン通信という言葉が出てくるあたりに時代を感じる。2011/10/29
やす
2
コミュニケーションの実際というよりも、コミュニケーションとは何かについて学問的に考えた本。ところどころ時代を感じる点があるが、コミュニケーションの本質は変わるものではないので面白く読めた。2019/07/03
ぐだぐだ
1
この本の内容を深く理解するには哲学が足りない。抽象的な概念をやりとりしていることに、もっと自覚的であること。自分という精神はかなりの部分を外部に依存していること。こんなところが今の限界。2019/10/20
しまこ
0
14年くらい前に書かれた本なので古いかなあと思っていたが意外とそうでもなかった。人の内面を胡桃の殻に例えたコミュニケーション。ネットに囚われない、ある意味で自由なものかもしれない。2011/03/25