中公新書<br> 食の万葉集―古代の食生活を科学する

中公新書
食の万葉集―古代の食生活を科学する

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  • サイズ 新書判/ページ数 278p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784121014528
  • NDC分類 383.8
  • Cコード C1221

内容説明

日本最古の国民歌集である万葉集は、食文化を語る資料として不可欠の書である。またこれを裏付ける文献や木簡を始めとする考古資料も多数発見されている。しかし国際化の中で海外の食品が氾濫する今日、日本独自の食生活は忘れられている。恵まれた食環境にあった万葉集とその時代に関連する資料から食に関わる動植物などの記録を検索、日本人の食に対する思いと原風景を科学的に検証。万葉びとが浸った豊かで多彩な食の情景を描く。

目次

第1章 若菜―野の菜と園の菜
第2章 たなつもの・はたつもの―主食と穀物
第3章 海の幸―魚介類と海藻
第4章 山の幸―果実と木の実
第5章 毛の麁もの・毛の柔もの―鳥獣類
第6章 藻塩焼く―調味料
第7章 うま酒―万葉の酒

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

びっぐすとん

16
再読。睡眠薬として寝る前少しずつ。粗食ではあるけれど栄養バランスもよく、旬のもの、地のものを取り入れている。しかし庶民の場合、労働の割に摂取エネルギーが足りないんじゃないかと思うけど、冬でも薄着だったようだし、タフだったのかな?時代と共に新しい野菜が大陸から伝来するが、奈良時代の食卓に上がったものと同じものを今でも食べている。この本栄養素も載ってるし、奈良時代と現代の呼称が載ってるのでサバイバル料理の食材本にもなる。万葉仮名は読みにくいが今とほとんど名前が変わらない。酢も味噌もある。無いのは醤油と砂糖。2020/05/28

10
万葉集の歌に詠まれた食にまつわる言葉を元に、万葉人の食生活を読み解く本。野菜・穀物・海の幸・山の幸・肉・調味料・酒と章別けされ、多彩な食材が取り上げられている。保存や輸送の問題や栽培や収穫の技術など今と比べるべくもなく大変だったとはいえ、想像以上に多彩な食事内容だった。何より、調味料の種類がそれなりにあって、味のバリエーションも楽しめていそう。2019/05/29

りんか

3
内容はタイトル通り。万葉集の記述から当時の食をたどったもの。現在も食すものあり、現在では見かけないものもあり。縄文時代に牡蠣が養殖されていた可能性があるとは知らなかった。しかし日本人の米に対する執着は凄いものだ、国力を「米がどれだけとれるか」で表していた時代があるくらいだものなぁ。2016/04/15

ジュリ

2
古代の人も現代人と同じような食事をしていたんだな。貴族など身分の高い人は米や高級品を口にしていたが、庶民の食事は貧しく切実なものを感じる。だが、貧しい食事の方が栄養はあったようだ。2013/06/09

やいまゎ

2
柿の語源は、赤い実→「あかき」→「かき」なるほど!2011/09/09

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