中公新書<br> 楊貴妃―大唐帝国の栄華と暗転

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中公新書
楊貴妃―大唐帝国の栄華と暗転

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  • サイズ 新書判/ページ数 255p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784121013484
  • NDC分類 289.2
  • Cコード C1223

内容説明

クレオパトラか楊貴妃か。世界の歴史上にかがやく絶世の美女の実像を求め、その残像をさぐる。大唐帝国をつくりあげた唐朝の栄華、大都長安にくりひろげられた玄宗と楊貴妃との絢爛たる生活、安史の乱によって一挙に暗転してしまった社会、その底に流れていたものは何であったのか。

目次

第1章 玄宗とその時代
第2章 玉環から楊太真へ
第3章 楊貴妃の栄華
第4章 天下大乱
第5章 玄宗蜀幸
第6章 長恨歌の世界
第7章 余聞・遺事
第8章 楊貴妃と文学

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

きみたけ

29
楊貴妃の生涯と唐の時代背景について資料に基づいてわかりやすく解説した本。大唐帝国をつくりあげた唐朝の栄華、大都長安にくりひろげられた玄宗と楊貴妃との絢爛たる生活、安史の乱によって一挙に暗転してしまった社会。個人的にはもう少し楊貴妃の実像に迫って欲しかったなと思いました。史実だけでなく、伝承や楊貴妃を題材にした文学、絵画なども紹介しています。 先日、映画「新解釈 三國志」を観ました。絶世の舞姫・貂蟬(ちょうせん)役を渡辺直美が見事に演じていましたが、時代考証的に昔の美人はふくよからしいです。。2021/06/23

16
前半は唐の興隆から安史の乱終結までの歴史の概説、後半は楊貴妃と玄宗にまつわる逸話などを紹介している。楊貴妃が生きた時代の息吹を感じさせたいという著者の意図は分かるものの、漢文の書き下し文を頻繁に挟むのは文を読むリズムが乱されるのであまり好きではない。楊貴妃が生き延びて日本に渡ってきた、なんていう伝説まで紹介してるのは面白い。 2015/08/30

isao_key

11
玄宗皇帝の寵愛を受け、絶世の美女の代名詞となっている楊貴妃。最後は宦官の高力士に絞殺されてしまう。本人について史実では、断片的に書かれている。だが死後1260年経ても未だに本にもなるのには、その美貌と同時に悲劇性によるものだろう。死後遺体が見つからなかったことから、楊貴妃は実は死んでおらず日本に密かに渡ったという説がある。「キリストは日本で亡くなった」と同じ類の民間伝承が古くから存在していた。また宮中に召され女帝孝謙天皇に優遇され、政務にも貢献したとの話もある。梅妃というライバルの宮女の存在もあった。2016/11/22

ず〜みん

6
源氏物語と深いつながりのある長恨歌、楊貴妃。本人が政治に口を出すこともなく、ネムノキの実を半分こして食べた話などが伝わるにつけ、きっと権力欲の強い武恵妃とは正反対の性格かと思う。貴妃と十数年仲睦まじく暮らしたというのは、命懸けの権力抗争を生き抜いた玄宗が束の間の1人の男として夫として温かい家庭を満喫できたということであろうし、物静かだったと言われる寿王の性格を信じるならば、玄宗が息子から奪わなければ貴妃は寿王ともそれなりに穏やかに暮らせていたようにも思う。不相応な権力はあらゆるものを崩壊したのだなと。2023/07/14

ひよピパパ

6
楊貴妃の実像に迫る好著。歴史の流れの中でその出現と死が捉えられているので、安史の乱の経緯や唐という王朝のもつ特徴みたいなものも知ることができる。楊貴妃は玄宗皇帝の息子の嫁だったとは驚き。そして「三千の寵愛一身に在り」といわれるまでに玄宗に愛された(しかもその愛は純愛そのもの!)その事実に改めて驚嘆した。 2019/07/06

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