中公新書<br> 日本の医療―統制とバランス感覚

中公新書
日本の医療―統制とバランス感覚

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  • サイズ 新書判/ページ数 240p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784121013149
  • NDC分類 498.13
  • Cコード C1231

内容説明

日本の医療制度の功罪を日本人医師と米国人政治学者が分析。

目次

第1章 医療政策はどう決まるか
第2章 医療機関と医療従事者
第3章 医療保険制度
第4章 医療費抑制の仕組み―マクロの視点から
第5章 医療費抑制の仕組み―ミクロの視点から
第6章 医療の質
第7章 転換期の医療費政策

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

さきん

24
江戸時代の典医、藩医、町医者という構造は明治時代以降、旧帝医をトップとするものへ切り替わった。一人一部屋ではない病床の現状は昭和後期に書かれた本書とは状況はほぼ変わらず。しかし、看護師は増えてきたようだ。腕ある医者や研究者は最先端の医療、難病への治療へトライしたがるが、その分費用が嵩む。日本の場合は基礎治療や未病への取り組みや医療保険制度のおかげで、医療への過剰な支出が抑えられている。政治、厚労省と医師会の政治的駆け引きの話も詳しく解説あって興味深かった。情報公開は、ここ数年やっと進んできた感じ。2021/09/04

とうゆ

17
日本の医療政策の歴史を、アメリカ人という客観的な目を通して学ぶことが出来る。しかし、高齢化問題が本格化された前に書かれた本なので、情報のバージョンアップが必要。2015/10/08

ヒナコ

6
健康保険制度や診療報酬体系など、日本の医療の特殊性を解説した新書。1996年が初版なので、「日本の医療は機能が未分化である」というやや古い記述(2000年代の「改革」により、医療機関は機能分化させられ、その結果、高齢者の「医療難民」問題を作り出すことになる)もみられるが、日本の医療制度が政治的なプロセスを経て決定していることなど、2020年代の現在も参考になることが多かった。→2022/04/01

Shun

5
実家の本医療を平等に受ける権利を体現し続けてきた日本。『医療経済』読了後だったのでなお面白かった。やはり21年前の本なので小泉政権下での制度変更でどの様に変わったか気になるところである。2017/04/16

茶幸才斎

1
小泉政権がひっかき回す前の日本の医療制度の実態について解説した本。医療保険や診療報酬の仕組みにより、日本は比較的平等な医療の提供を実現しており、意外にも世界的に医療費抑制に成功してきた国だということに驚いた。本書の刊行当時は構想段階だったため課題として指摘されている介護保険も、この10年、歩みはわりと順調だったように見える。しかし、やはり、今では介護給付費の増大が大きな問題になっているなぁ。後期高齢者医療制度の迷走ともあいまって、高齢化への対応の面では、昨今の社会保障政策は暗雲に満ち、憂鬱さが募るばかり。2011/01/22

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