中公新書<br> ドイツ近代科学を支えた官僚―影の文部大臣アルトホーフ

電子版価格
¥748
  • 電書あり

中公新書
ドイツ近代科学を支えた官僚―影の文部大臣アルトホーフ

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ 新書判/ページ数 218p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784121011633
  • NDC分類 377.234
  • Cコード C1237

内容説明

19世紀後半、プロイセンを中心に国家統一を果たしたドイツ帝国は、自然科学の成果を国力増強に活用すべく、膨大な国家予算を科学研究に投入した。しかしながら、文部省と大学との間には、教授人事、予算配分などをめぐって、絶えざる緊張関係が生まれた。本書は、当時文部官僚として、絶大な権力をふるった一ドイツ人の思想と行動を追いながら、現在でもなおきわめて切実な国家と大学をめぐる問題の起源を探るものである。

目次

第1章 ノーベル賞への道
第2章 学問大国を支配した男
第3章 新たな研究の拠点を求めて
第4章 研究都市の構想

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

無重力蜜柑

10
いわゆる科学の社会史。時代は1870年代から1910年代。世界最高の科学大国となったドイツ第二帝政を舞台に、アルトホーフという一人の文部官僚に焦点を当ててドイツ科学の制度的展開を描く。同時代のドイツ科学といえばギーセン式の実験教育で大量の科学者が生まれ、特に第二次産業革命の中核となった化学の発展がクルップなどの大企業を勃興させた頃。最先端の科学研究には高価な実験設備が必要不可欠となり、学生や学者の増加に伴って教授職ポストはどんどん不足する。そんな中で予算と人事を握り絶大な権力を発揮したのがアルトホーフだ。2022/06/16

2
世紀転換期のドイツで、各地の大学の人事権を思うままに振るった官僚・アルトホーフについての本。 当時のヨーロッパやアメリカの大学がどのような状況であったか、研究者は何を望んでいたか、国家と科学の関わりはどのように変化していったか、そういったマクロな視点においても平易な説明を加えつつ、文部官僚アルトホーフのパーソナリティとその支配体制を、史料をふんだんに用いて鮮やかに描いている。 2018/05/20

godubdub

1
ドイツの大学の変革期に活躍した官僚を描いたもの。読みやすかったし,歴史のダイナミックさのようなものを感じることができた。2015/03/19

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/438441
  • ご注意事項

最近チェックした商品