内容説明
本書は古代から十六世紀まで時代に沿って数学の発展を辿りながら、インド文明を照射する。またインド数字、ホロスコープ占星術、チェス、和算など幾つかのトピックで数学の文化交流を探る。
目次
第1章 数表記法とゼロの発明
第2章 シュルバスートラ(祭壇の数学)
第3章 社会と数学
第4章 ジャイナ教徒の数学
第5章 アールヤバタの数学
第6章 インド数学の基本的枠組みの成立
第7章 その後の発展
第8章 文化交流と数学
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
in medio tutissimus ibis.
2
古代から十六世紀までのインドにおける数学の表記や理論、その応用とその社会的な位置づけまでを辿る。殊にインド的な数学の発展は、一つは様々な形の祭壇を作り上げるための縄張りの作図法と、その面積を求めるための図形変換の技術であり、もう一つは独自の発展を遂げた占星術である。サンスクリットの固有名詞や用語が乱舞する本ではあるが丁寧な解説があって決して難しくはなく、数学そのものは現代では中高生で習うレベルであるので、存外その年代が一番楽しめる本なのかも。三角関数とかだいぶ忘れてる。宣教師によるインド数学伝来はロマン。2018/02/19
Makiko Sato
1
中公新書だし、軽い読み物的なイメージで図書館から借りてきたものの中身はガチの数学本w それでもインド人が数学に優れている理由の幾つかの例として、言語的に1192作ろう鎌倉幕府的な語呂あわせが数式の暗記において作りやすく、古代のインドの数学書は散文の形式で各種定理が説明されているというくだりにロマンを感じてしまった。読んだというのが非常に憚られる理解度ではあるものの、そこの部分だけは理解でき感銘を受けたので、手に取ったという記録だけは残しておく。。(´・ω・`)2015/08/02
昭和子
0
数学は好きじゃないけど綺麗だとは思う。2011/06/19