中公新書<br> 秀吉の経済感覚―経済を武器とした天下人

中公新書
秀吉の経済感覚―経済を武器とした天下人

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  • サイズ 新書判/ページ数 177p/高さ 18X11cm
  • 商品コード 9784121010155
  • NDC分類 210.48
  • Cコード C1221

内容説明

一介の足軽から身を起こした秀吉は、非運の最期を遂げた主君・織田信長の後を襲い、位人臣を極めて天下人の地位を我がものとした。この史上稀にみる成功の秘密は、恐ろしいばかりに経済の仕組みを熟知し、これを実行する才覚に恵まれていたからに他ならない。商品経済の本質を巧みに活用して、大名統制・検地・貿易などにより実権を掌握し、近世社会の産婆役を果たした“算勘にしわき男”秀吉の軌跡をたどり、その現代性を考える。

目次

秀吉の登場
戦争の経済学
米と金銀―豊臣政権の財政基盤
太閤検地
天下の土地
主従制の計量化
戸口調査と人の動き―労働の組織化
流通革命
豪商の世紀
都市の建設と計画
国際感覚

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

珈琲好き

5
秀吉が検地などの内政における統一国家確立の憎まれ役を買ってくれたお陰で、家康が楽をできた面がありそう。始皇帝の後の劉邦みたいな。/秀吉の年貢の取り立てが苛斂誅求を極めたから農村が荒廃したとあるが本当かなー。戦国大名や徳川時代と比べてそんなに酷かったのか疑問に感じた。要比較。2017/03/26

cybertiger

1
秀吉の太閤検地は、合理的税制の基礎を作ったが、決して百姓のためにはならなかった。法制によって石高と軍役の関係を明確にする措置は大名から内政干渉と受け止められた。土地の所有関係の整備は武士を土地から切り離しサラリーマン化させた。秀吉は、都市への人の流入が農村の荒廃につながることに気づいた最初の権力者だった。華夷秩序に挑戦したが国際感覚には欠けていた。他に、堺などの都市を兵站基地として利用していた等、興味深い話が紹介されている。考証は丁寧で読みごたえのある一冊だった。2022/03/20

中島直人

1
秀吉の経済政策について。商業面に注目した、秀吉の先見性が注目され過ぎており、実際は想定以上に賦役を含む農民への課税に依存していたことを明らかにする。そして、朝鮮戦役の負荷で限界に達していた農民層の不満が豊臣政権没落の原因との分析。2013/05/19

げんさん

0
秀吉は経済感覚に長けた人物であったが、国際感覚は皆無だった。予想以上に朝鮮出兵の軍費負担のための重税は過酷であったようだ

おらひらお

0
1991年初版。新書だからといって一般向けにややしく書きすぎた印象を受ける。あと、現代との思いつきてきな比較は全く必要がない気がする。2011/09/19

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