中公新書<br> ストック経済を考える―豊かな社会へのシナリオ

中公新書
ストック経済を考える―豊かな社会へのシナリオ

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  • サイズ 新書判/ページ数 175p/高さ 18X11cm
  • 商品コード 9784121010025
  • NDC分類 332.107
  • Cコード C1233

内容説明

フローからストックへ、日本経済は長期的構造変化を遂げつつある。「宵越しの金を持たない」社会から「失うべき何物かを持つ」社会への変貌。ストック経済はしかし、豊かである半面、分配上の深刻な問題を抱えている。新しい時代の公平と真の豊かさをどう実現するか。本書は土地政策、相続・資産税制、社会保障制度等の具体的構想を提言する。「資産保有者の貪欲が社会の進歩を妨げる」という認識に立つ、新しい経済学の試みでもある。

目次

第1章 経済のストック化
第2章 投機とバブル―ストック価格のメカニズム
第3章 土地―不可決だが厄介なストック
第4章 家計の保有ストックと相続
第5章 ストック経済の税制と社会保障
第6章 社会的ストックの形成
第7章 ストック経済の経済学

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

KAZOO

83
ストック経済という考え方は非常に重要な観点の一つであると思われます。今の経済状況は高齢者が資産のかなりを保有していて、それをしかもあまり使用しないということで、経済の活性化が失われているのではないかというのが私の持論です。しかも長生きをして高齢化が進むと更にこのような状況が長く続いていくのでは?日本の場合は欧米と異なり、贈与税などの負担が大きいために、平等化が進んでいるのですが、私はもう少しフロー経済を目指したほうがいいと感じます。2015/11/07

さっちゃん

1
これまた野口悠紀雄の本。 題名通りストック経済を考えたもので、筆者は所得税の代わりに支出税にしろという主張をする。 ストック経済を簡単にするとフロー(毎月の給料)よりもストック(一定期間の貯金などの資産)の方が相対的に重要性が大きい経済のことを指す。(一応簡単に説明したつもり(笑)) ストック経済下においては貯蓄や先代から遺産相続の有無によって格差が広がりやすい…続きはこちらから→ http://books56.blog.fc2.com/blog-entry-3.html2013/09/13

ハンギ

1
バブルが破綻する前に書かれたものながら、かなり今の状況を言い当てていると思った。将来的に貿易収支が赤字になる時期についても考えているのでびっくりした。今がその時で成熟した債権国家になっているのかどうかは知らないが、面白かったです。ただ基本的にバイアスを感じる。考え方が偏っていて、働いて得た所得が素晴らしくて、不労所得は減らすべきという倫理の持ち主だけど、あまりその前提自体がなぜかは分からなかった。ケインズ主義も特異な左の思想の持ち主が多いのかもしれない。全体的にケインズ主義的なもの。2013/01/08

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