内容説明
〈俳諧〉は“おどけ”“たわむれ”“滑稽”を意味する中国の古いことばだが、別に俳諧歌、俳諧連歌の略称で、俳句の別称でもある。では、俳諧歌、俳諧連歌とはなにか。本書は、俳諧と名のつく文芸の消長―『万葉集』など古代以来の歌謡がもつ言語遊戯性が、平安期に俳諧歌を生み、中世末期に俳諧連歌として結実、さらには近世の狂歌、川柳、発句(俳句)の礎となる―を、多くの実作とその鑑賞や挿話により紹介し、笑いの世界に誘う。
目次
俳諧の祖形
俳諧歌とその周辺
連歌の登場
俳諧の連歌
宗長と宗鑑
俳諧と雑俳