内容説明
心臓は生命と魂の宿る場所として、人類史の中で神聖視されてきた。これを機械によって代行させるという、神への冒涜ともいえる発想をいだき、動物実験を重ね、ついに治療の時代に踏みこんだ医師たち。彼らの試行錯誤、競争と協力の30年を、日米両国の徹底取材によって追跡したのが本書である。これは先端医療の実像を伝える記録であり、同時に、個性豊かな医師と技術者の夢と野心、失意とひらめきを生き生きと示すドラマである。
目次
序章 コルフと日本人
第1章 3人の男
第2章 生存日数競争
第3章 臨床への幕開け
第4章 厚い壁
第5章 治療時代への肉薄