感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
うしうし
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歴史学の大家である学者晩年の著作。35年以上前の刊行であある。利休が信長に鉄砲玉を手配した死の商人(p16)であったこと、「利休」の号が天正14年9月以降のものであること(p40)等が指摘される。また、利休が黄金の茶室の設計に関わったとされる直接的な証拠はないが、著者はそう考えること(p51)や大友家文書録にみえる宗麟と利休との関係に初めて注目したのが著者だったこともわかる。ただ、他の研究者の研究成果を、名前を挙げずに、口汚く批判している部分もあり、この点が悪い意味で印象に残ってしまった。2018/06/24