中公新書<br> 主体性の進化論

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中公新書
主体性の進化論

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  • サイズ 新書判/ページ数 218p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784121005830
  • NDC分類 467.5

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

aki

3
ダーウインの進化論が一個体の突然変異から始まるのに対し、今西理論は種社会という生命システムの変化に目をつける。もちろん、今西理論のほうが進化をうまく説明できてると思うよ。著者が例に出している、直立2足歩行の場合、直立2足歩行の人類と4足歩行の類人猿は生活様式が異なりすぎていて一緒に生活することは不可能だ。直立2足歩行が一人から始まったとすると、彼もしくは彼女は配偶者を見つけられない。ということは同時期に直立2足歩行の仲間たち(種社会)がいなければ繁殖できないことを意味する。一個体起源には無理がある。2022/06/28

bluemint

2
今では分子生物学の世界に行ってしまい、思想の分野から離れてしまった進化論についての、今西錦司の最晩年の著作。おじいちゃんのくつろいだ話を聞くようでとても楽しかった。進化の他人の説については証拠がないだのケチをつけるが、自分の説には証拠ではなく「見抜いた」と言い、「理詰めではなく直感で見抜いた」と言い放つ。最強だ。言いたい放題。膝から力が抜けた。ただ、種個体も種社会も生物全体も、変わるべき時が来たら変わるのである。これがエッセンスだ。細かい証拠は誰かが探してくれるだろう。彼は思想的に進化を解き明かす。 2018/06/18

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