感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
フンフン
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アメリカにおける排日運動の歴史。自由の国アメリカでは、実は戦後にいたってもバスも便所も白人用と有色人種用とが分かれている状態だった。日系移民に対する排斥運動も苛烈を極めた。こんなところに日米関係の険悪化、ひいては日米戦争の誘因が潜んでいたのだった。2014/01/06
たぬきのしっぽ
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北米における排日の歴史について詳細に論じられる。少々古いということもあり、排斥される日本人への同情だけでなく、アメリカ人への憎しみがときおり顔をのぞかせる。もっとも米の中国人排斥や日本人による中国人蔑視・朝鮮人差別にも言及があり、バランスは保たれているといえよう。「排斥の口実は広汎で、…お互いに矛盾し、衝突して」いる。「同化しないと批判されるので、同化のために帰化しようとすれば、それは許されていない。日本人は低い給与に甘んずるといって非難されるが、日本人だから低い給与しか支給しないという。」(128引用)2011/07/24