感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
nobody
9
相変わらずの木を見て森を見ない専門バカぶり。とにかく連関というものが見出せないのだろう。細かな事項もただ並べているだけで、因果関係も判らない。もとよりそれだけだったら一つ一つの事項を箇条書きにしてチャート化した方が、よほどストレスなく理解できる。つまり体系化、意義付け、総括というのは本に著す際の必要条件であり、全くそれを捨てるのは本の資格がないのだ。即ち事実羅列に徹して主観を排して学者らしいのではなく、それがどういうことであるかという総合観、客観視がもてないのだ。日中戦争は必敗の戦争であった。なにしろ前進2021/08/11
横丁の隠居
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1931年の満州事変から1945年の日本の敗戦に至るまで、日中間の戦争の動向を淡々と記している。日本が中国大陸に侵攻することで中国の人々の生活にどのような影響を与えたかといったミクロな話はひとまず置かれているきらいはあるが、死者数、傷病者数、そして日本に連行された中国人の話など読み進むにつれ、日本が何をしたのかが明確なイメージをもって立ち上がってくる恐ろしさがある。日本が韓国、満州、蒙古、そして中国にどれだけの被害を与えたのかを今一度確認するのに便利な小史である。2021/05/21